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June 30, 2005

愛知・明治村

 万博の翌日は、犬山にある明治村へ行ってきました。下調べをほとんどしていませんでしたので、とりあえずフランク・ロイド・ライトの旧帝国ホテル見学とSL、京都市電の乗車が出来れば良いかなと気軽に考えて訪問したのですが、実際に村に着いて見ますと建物が全部で67棟と多く驚いてしまいました。そのため、マップを眺めてどのように回るか悩んでいましたところ、ボランティアガイドの方にアドバイスをいただきまして村営バスに乗って明治村の一番奥にある旧帝国ホテルへ向かうことにしました。

 村営バスは、運転手の方が代表的な建築物のところで簡単なガイドをしていただけるので、旧帝国ホテルへ向かうまでに明治村の建物の配置が容易に把握できました。(正門入口から旧帝国ホテル前まで所要時間約20分)帝国ホテル内部 帝国ホテル玄関

 「旧帝国ホテル」では、ボランティアの方による館内ガイドに参加し、大谷石の階段、テラコッタで作られた透かし柱、フランク・ロイド・ライトの考案した椅子やテーブルなどを見学し、その美しさを堪能してきました。

聖ザビエル天主堂聖ザビエル天主堂内部 次に、ガイドの方がステンドグラスが美しいので是非と勧めてくださった「聖ザビエル天主堂」へ。ステンドグラスは、凝った図柄ではないのですが教会内にほど良く光が差し込み、清浄な気持ちになるような心地良さがありました。

 ここでSLへ乗車するために旧帝国ホテルの奥にあるSL東京駅へ戻りました。ここのSLは、松山の坊ちゃん列車のような小型のもので、山の中をゆっくりと5分ほどかけてSL名古屋駅まで向かいます。SLが駅に着くと折返し運転のため、SLが客車から切り離されて人力ターンテーブルに向かい方向転換するという、明治時代の?昔懐かしい運行方法が採られていました。SL

 SL名古屋駅に隣接して市電名古屋駅があります。ここで京都市電に乗り換えようと思ったのですが、次発まで時間がありましたので、宇治山田郵便局や呉服座を回りました。呉服座は天井に格子状のぶどう棚を持つ劇場で内部見学も出来るのですが、時間が合わなかったため断念しました。京都市電

 出発の時刻となりましたので市電名古屋駅から京都市電に乗り京都七條駅経由の品川燈台駅まで行きました。(途中、七條駅では運転台に立たせてもらいまして、運転手の方に記念写真も撮っていただきました。)

お召し列車  品川燈台駅から、入鹿池のほとりに建つ品川燈台、菅島燈台付属官舎(トイレの館)と回り、西園寺公望別邸「坐魚荘」では時間が合いましたので内部見学もさせていただきました。鴬張り廊下、竹柵の中に鉄が入っている窓枠や、各部屋にボタンがあり非常時には書生室に通報できるようになっていまして、現代でも通用するセキュリティー万全な住宅に非常に感心いたしました。さらに、重要文化財に指定されている西郷從道邸、聖ヨハネ教会、三重県庁舎と回り、内部が特別公開されている鉄道局新橋工場 明治天皇・昭憲皇太后御料車へ向かいましたが、こちらも時間が合わず外側から覗くのみの見学となってしまいました。

 今回は時間が十分取れませんでしたので、満足に見学できませんでしたが、次回は一日かけて全建築物を回ってみようと思うくらいの素晴らしいところでした。

明治村

●その他情報
 今回は、愛・地球博と兼ねて行きましたので名鉄電車・バス2日間フリー乗車+EXPOライナー(名駅-万博会場)フリー+明治村などの入場料がセットになっている「愛・地球博2DAYフリーきっぷ」3,900円を利用しました。

 また、明治村内の移動は、乗物1日乗車券(SL・市電・バス) 800円を利用しました。

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June 29, 2005

愛知・ 愛・地球博(EXPO2005)

 豊田市美術館訪問の翌日は、「愛・地球博(愛知万博)」へ行ってきました。訪問前の計画段階では、色々なパビリオンを見て回ろうと思っていましたが、意外と会場が広く、かつ気温も30℃を超えるコンディションのため歩き回るのに疲れまして、殆ど見ることが出来ませんでした。また、終了時刻は、企業パビリオンの多くが20時ごろ、外国館が21時前後でしたので、閉場時刻ぎりぎりまでの観覧ができませんでした。

 さて、インターネットによる事前予約していましたグローバルハウス/オレンジ館と、JR東海 超電導リニア館を中心に、その合間に外国館を回ってきました。以下、簡単に感想を書きます。

●グローバルハウス/オレンジ館
 今回の万博で最も印象に残りましたのが、冷凍マンモスでした。マンモス身体の一部(頭部と足)が、それぞれ皮膚や肉がついたまま切取られた様に展示されていますので、ジュラシックパークのようにDNAによる複製で今にも再生できるのではないかと思えるような質感がありました。
ユカギル・マンモス(HP)

 その他にはNHKの超高精細映像システム「スーパーハイビジョン」による日本の四季・風景を中心とした映像のデモ展示、大阪万博の際に話題となった「月の石」、田中久重の万年自鳴鐘の復元品などがありまして、色々と楽しめました。
万年時計(万年自鳴鐘) 復活プロジェクト

●JR東海 超電導リニア館 - 超電導リニア3Dシアター -
 入場するとプレシアターでまず鉄道の3つの革命、1.鉄道(蒸気機関)の誕生、2.新幹線(高速鉄道)の誕生、3.超電導リニアの誕生に関する解説ビデオが上映されます。ここまでは展示の意図が良く分かりました。しかし、3Dシアターで超電導リニアの走行シーンの上映となりますと、実際にリニアに体験搭乗しているような感覚は得られず、かつ東京-大阪間にリニアを推進する意気込みも感じられず、JR東海は一体何を展示したいのか良く分からない内容でした。

●カタール館
 展示の最後の方に顔写真を撮影してもらい、それを切手シートのおみやげとしてもらえるコーナーがありまして、良かったです。

●イラン館
 有料ですが、角砂糖をほおばりながらいただくイランの紅茶「チャイ」が楽しめます。

●インド館
 館の内部全体が「菩提樹の下で」と名付けられたインスタレーションになっていまして、グローバルコモン1の中ではアート的な展示でよかったです。

●中国館
 まず入るとイベントコーナーがありまして、偶然かもしれませんが女子十二楽房のような女性による楽器演奏があり、中々好印象を持ちました。また、館の内部壁面に巨大なレリーフが施されていたり、躍動する中国の現状および時期(2010年)上海万博へ向けての映像上映みたいなものもありまして、それなりに楽しめました。

●イタリア館
 上野の東京国立博物館で見逃した「踊るサテュロス」像へやっとめぐり合いました。確かにきりりと引き締まったプロポーションで美しい像でした。また、サテュロス像にたどり着く前の水をテーマにしたインスタレーションもイタリアの噴水などの泉のイメージに合いまして、中々良かったです。

●フランス館
 展示そのものは見ていないのですが、ここではレストラン「ギー・マルタン」へ行きました。三ツ星レストランシェフのギー・マルタンさんが総料理長を務めるレストランだけありまして、おいしいフランス料理がいただけました。

●ロシア館ロシア館・マンモス
 大人のマンモス全身骨格と子供のマンモス頭部骨格の展示がメイン。その他、有人宇宙往還機などの航空模型など展示。さすがに冷凍マンモスを見た後では、迫力に欠けました。

●シンガポール館
 展示室内に入ると雨傘が渡された後、大量の雨が天井から降ってきましてスコール体験できるようになっていました。その後、現代アート的なインスタレーション作品で構成した水の回廊や、薬草をアクリルケースの中に入れ壁に並べて展示しているブース、展示室の一室がまるごと図書館になっていまして、その本の中に過去の個人的な歴史の記憶を垣間見られるようになっているインスタレーションがありまして、秀逸な展示でした。

●オーストラリア館オーストラリア館かものはし
 こちらは、日本語の出来るオーストラリア館の方が、観覧者にフレンドリーに接する態度が好印象でした。展示そのものは、子供たちが群がっている長さ10mはある巨大な「かものはし」像がありまして、それがメインでした。

さとう・りさ作品 その他、アートプログラム「幸福のかたち」などもありますが今ひとつ展示場所が分からずさとう・りさ さんの作品しか見つかりませんでした。

愛・地球博(EXPO2005)

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June 28, 2005

愛知・ヤノベケンジ キンダガルテン

ロッキング・マンモス(左)とジャイアント・トらやん(右) 

 愛・地球博訪問の前に豊田市美術館で開催されている「ヤノベケンジ キンダガルテン」へ行ってきました。 昨年の金沢21世紀美術館訪問時には、作品製作途中で拝見する機会に恵まれなかったこともありまして、今回の展覧会では思う存分楽しんできました。

 まずは、展示室に入ると同時に眼に飛び込んできますのが、写真右手にある7.5m高さの巨大なロボット「G.-T.R.Y.:ジャイアント・トらやん」です。このジャイアント・トらやんは、ある時子供のように突然声を出し、歌って腕を振り回し始めます。このダイナミックな動作に会場中の観覧者が一様に釘付けになっていました。また、この巨大ロボの中には5体のトらやんらしき子供人形が中に入っていまして、彼らが操っているようでした。

 写真左手にあるが、「ロッキング・マンモス」です。こちらは万博に展示されているシベリアの永久凍土から発掘された冷凍マンモスに対抗して、ヤノベケンジ氏が構想したマンモス・プロジェクトによるものです。ティンゲリーの彫刻(オブジェ)のように自動車の廃材で組み立てられたことは作品から分かったのですが、実はヤノベケンジ氏の愛車・ディーゼルエンジンのトヨタハイエースを分解して作られたそうです。この作品は、機械部品の構成を辿るだけでも楽しいものですが、偶然にもヤノベケンジ氏が展覧会に訪問されていまして、ロッキング・マンモスに乗り込み動かすところを拝見できました。

 ロッキング・マンモスを操るヤノベケンジ氏

 まずはエンジンが始動しますと、マンモスの鼻を左右に振り、全体が前後ゆっくりと揺れ動きます。さらにアクセルを吹かしますとマンモスの後方にある尻尾のようなところからマフラーがないためにディーゼル排ガスによる真黒な煙と轟音が撒き散らされながら揺れ動きます。マンモスのユーモラスな動きと、20世紀の遺物的な環境に悪影響を与えるディーゼルの黒鉛が印象に残った作品でした。

 次の展示室には、放射線を浴びると動き出すトらやんと小さい子供がやっと入れる位の大きさの「森の映画館」が展示されていました。また、森の映画館近くには、ヤノベケンジ氏のお父様がトらやんを腹話術で始められた切っ掛けなどが書かれたドローイングがありました。お父様の大阪人らしいめげないチャレンジ精神と息子のヤノベ氏が暖かく見守る愛情が読み取れまして、面白いものでした。

 その次の展示室には、多数のトらやんと金沢21世紀美術館で開催されていた子供都市計画研究所の「マンモス・パビリオン」、「子供都市鉄道」、「タンキング・マシーン」などのオブジェのインスタレーションと、巨大な発泡スチロールの積み木の家の中にビデオインスタレーションがありました。ビデオ作品は、ロッキング・マンモスに書きました壮大な構想をヤノベケンジ氏が語る「マンモス・プロジェクト」、ジャイアント・トらやんが出来るまでの工房での制作風景および美術館での展示準備を早送りで再生した「ジャイアント・トらやんのひみつ」、子供都市計画研究所で実際に小さい子らがヤノベ氏の作品で遊んでいる場面を撮影した「子供都市 -虹の要塞-」が上映されていました。いずれも、オブジェの制作プロセスとその実際の動きがビデオで容易に理解できるようになっていまして、面白い作品でした。さらに、その次の展示室には「マンモス・プロジェクト」の構想説明用に作られたドローイングが展示されていました。

 全体をとしての感想は、子供のみならず大人までも童心に戻ることができるメカやロボット作品には、リサイクルや排ガス、放射線などのちょっとした環境に対するスパイスが効いていまして、楽しむだけではなく色々と考えさせられる側面もありました。

 最後に、このWeblogに写真掲載するにあたりまして、快諾してくださったヤノベケンジ氏に感謝いたします。豊田市美

豊田市美術館 ~10/2まで

ヤノベケンジアートワークス

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June 23, 2005

北海道・函館山(夜景)

函館夜景 クリックすると拡大します。
函館山からの夜景。手前の明るいオレンジ色の光に温かみが感じられます。

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June 22, 2005

北海道・北海道立函館美術館

 函館は連絡線や、海峡列車の乗り継ぎで何回か立ち寄ったことがあるのですが、未訪問の五稜郭とその近くにある北海道立函館美術館へ行ってみました。

特別展「幻のロシア絵本1920-1930年代展」

 ロシアの絵本に興味持っていた訳ではないのですが、美術館訪問前にHPでこの展覧会の解説を確認したところ、「具体」の吉原治良や、画家の柳瀬正夢がこのロシア絵本を入手し、自らの制作に生かしていたとの記述に惹かれて入ってみました。

 このロシア絵本は、日本のしっかりと製本されたものとは異なり、わら半紙が厚くなったようなざらざらの紙に細かい階調が描写できず平板的な色彩で印刷された簡素なものでした。平板的な中にも大胆な色使いやシンプルな構図が新鮮に目に写りまして、日本の浮世絵のような印象を持ちました。また、当時では珍しかった写真による絵本もありまして、その先進性にも驚きました。

 今回展示されていた作品は、大部分が吉原治良がコレクションしたもので、それらから影響を受けて制作した「スイゾクカン」という一連の絵本用挿絵の原画(油絵)が展示されていました。この絵本用の色彩、構図を単純化した初期作品を見まして、シンプルさが吉原治良の黒や白線で円を描いた作品に通じるものがあると思いました。

ミュージアム・コレクション 「新収蔵品展」

 常設展では、鵜川五郎と田中良の絵画作品が印象に残りました。

 鵜川五郎の戦闘機、台車、骸骨など戦争の墓標がバベルの塔のようにうず高く描かれた「青春の墓標」や、手前には多くの骸骨の中に立っている青年、中央に狐が2匹森の木に吊るし上げられ、さらに奥の村が戦火で燃えている状況を描いた「1944年病める森」、戦時中の疎開風景を描いた「野の行人」の3作品から反戦メッセージがしっかりと読み取れまして印象に残りました。また今回これらと環境破壊に対してのメッセージが読み取れる「うすれ日」、「農園風景」の5作品を纏めて見ましたところ、これらの風景に一匹のキタキツネが描かれていまして、人間の愚かさを各場面で検証しているような物語性を感じました。

 田中良の作品は「港A」、「風景」の2点と少なかったのですが、描かれている雪が単純な白色ではなく灰色や赤色が混ざったような北海道若しくはヨーロッパ気質とも思える独特のマチエールを持ち、私好みの佐伯祐三に通じる壁系作品でした。函美

北海道立函館美術館 ~7/3まで

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June 20, 2005

第1回 函館競馬 2日目 新馬戦 -アドマイヤカリブ観戦記- 

函館RCラッピング電車   JRAの競馬場全場訪問達成のため、唯一残っていました函館競馬場へ新馬戦観戦も兼ねて行って来ました。ここの競馬場は、正門からパドックが近いこともありまして、誘導馬やミニチュアホースが開門時フレンドリーにお出迎えしてくれました。また、競馬以外では、空港が近くにあり、航空機の進入路の間下に競馬場がありまして、飛行機の陰が轟音と共にターフを流れていくのには、大変驚きました。 ブラディフューチャアイドル

 さて、第5レース新馬戦(芝1200m、8頭立て)をパドックから振り返りますと、巡回中に1番ワカムシャがいななくくと、それに驚いて6番アースクリスハーンがいななき返して少々ちゃかついたりと、見ていた私も本当にこれらの幼い馬でレースができるのかなと思うところもありました。また、返し馬時も、馬によってはジョッキーの指示に従わず落ち着くまでに時間がかかったり、なかなか大変でした。

 レースの方は、私の心配をヨソに各馬ゲートを無事に出まして、バックストレッチを駆けていきました。1番人気馬アドマイヤカリブのジョッキーはデザーモ騎手でした。この日のデザーモ騎手は、第3,4レースにおいて、藤沢和厩舎の1番人気馬を後方待機の競馬で、結果として沈めてしまい全く良いところが見られませんでしたが、このレースは、道中中位につけて比較的落ち着いて見ることが出来ました。アドマイヤカリブは4コーナーを外目に持ち出して回ってくると、そこから持ったままでぐんぐんと加速し、後続を3馬身半ちぎり、アグネスワールドが出したレコードタイムに残念ながら0.1秒及ばない1.09.9で優勝しました。芝の新馬戦での着差が2馬身半以上差がついているということでさえ将来性有望と思われるのですが、さらに勝ち時計がレコード級でありましたので、アドマイヤカリブは、今後本当に楽しみな一頭になりました。

パドックゴール前 

クリックすると画像が拡大します。

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愛媛・潮の香りの天然温泉 シーパ MAKOTO

 最近ブログのアクセスログをチェックしていましたところ、先月閉店された銭湯の北条温泉の被検索回数が多くなっていました。不思議に思っていましたが、やっと理由が分かりました。「シーパ MAKOTO」という大型日帰り温泉施設が北条温泉と名乗っているようですね。早速行ってみました。(現在のところHP等確認できませんので、とりあえず行き方から記します。)

行き方

 国道196号線の北条バイパスの下難波交差点(マルエツ北条店がある交差点)に「シーパ」の看板が出ています。この案内に沿って、旧196号線(県道179号線)を北条市街方面へ。そのまま直進すると突き当たりますので、そこを右折して海側(北条港方面)へ進みます。案内に従って直進する右手に「シーパ」が見えてきます。
 または、松山方面からは、旧196号線の北条駅前交差点を左折します(北条駅と反対側方向へ)。直進すると港が見えてきますので、そこを右折して「鹿島渡船臨時乗り場前」方面へ進みます。渡船乗り場を過ぎて港沿いの道を左折すると「シーパ」の通りに出ます。

営業時間・料金等(日帰り入浴分)

 午前11時から翌朝8時まで(7時札止め) 大人500円

感想

 脱衣所などは、トレーニングジムのようなフロントから鍵を借りてロッカーを使用する方式になっていまして、比較的安心して荷物を持ち込めました。
 お風呂の方は、大浴槽、ジェットバス等は、通常のお湯になっていまして、海が眺められる露天風呂のみ温泉(循環式)になっていました。他に、サウナもありました。
 温泉の方は、海の近くの温泉にありがちなナトリウム泉ですが、肌触りがさらっとしていましてアルカリ成分を感じるようなぬるぬる感もなくイマイチで、さらに潮の香りも僅かにする程度でした。どちらかといいますと、温泉を楽しむというよりは、真新しいスーパー銭湯に浸かりに行くと考えられた方が良いかも知れません。シーパ

 潮の香りの天然温泉 シーパ MAKOTO

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June 18, 2005

北海道・旭山動物園

 札幌の後は、雨中車を飛ばして、動物の行動展示で有名な旭川市にある旭山動物園へ行ってきました。

ペンギン館ペンギン館

 水槽にチューブ型の通路が設けてありまして、ペンギンが泳ぐ姿を観察できるようになっていました。長崎ペンギン水族館では、大型のキングペンギンが泳いでいましたが、こちらは小型のジェンツーペンギンが元気よく泳いでいました。

あざらし館あざらし館

 あざらしが垂直に泳ぐ習性を利用して、垂直に作られた円形透明パイプを潜り抜けていきます。意外とあざらしの泳ぎが速いので、シャッターの切れが遅い私のデジカメの場合は、シャッターチャンスを何回も逃してしまいました。

ほっきょくぐま館白くまペア 泳ぐイワン1 

 本来は、流氷や海面上に現れたあざらし等の海獣を襲うホッキョクグマ(白くま)の習性を利用して、ダイナミックな泳ぎが見られるはずでした。しかし、現在プールのある展示場に飼われているオス・メス各一頭の白くまは、オスが足の調子悪く、メスが発情期で神経質になっていまして、どちらもあまり泳いでいないそうです。「もぐもぐタイム」と呼ばれる給餌時間は、プールで行うため、白くまの泳ぎが見ることが出来ました。泳ぐイワン2 うたた寝
 また、もう一つの展示場ではカプセルの中から頭をのぞかせて、白くまが襲ってくるところを観察できるようになっていました。しかし、白くまが既に慣れてしまったためか、うたた寝をしていました。

もうじゅう館  アムールヒョウ

 ここでは、トラ、ライオンなどを近くで観察できるように、できるだけコンクリートの壁をなくすように展示場が作られていました。また、もうじゅう館の上から各展示場が眺められるようにもなっていまして、様々な角度から観察できましヒグマた。ここで面白かったのは、人の頭上1m位の金網のところにアムールヒョウ2頭が寄り添って寝そべっていました。どうやらアムールヒョウにとっては、そこの場所が居心地がよいらしく、お腹、手、尻尾などが良く観察できました。また、ヒグマもよく動き回っていました。

おらんうーたん館空中散歩 空中散歩2

 ここでは40m位の高さに張られたロープを渡る空中散歩が有名ですが、雨中でしたので、オランウータンも自発的には渡っていませんでした。ここでも「もぐもぐタイム」のときに飼育係りの方が、厩舎と反対側にある遊び場のところに落花生を置きまして、なんとか渡ってくれました。また、オス(父親)と、メス(母親)としっかりと母親を掴んで離さない2歳の子どもの3頭がいる中、空中散歩してくれたのは、メスでした。雨の中でも子どもに食事を与えるためなのかどうか分かりませんが、やっぱり母は強しと感じました。

その他エゾフクロウ ゾウ

 ゾウが鼻を器用に使って食事をしているところを偶然見ることが出来ましたり、北海道に生息するフクロウが多数展示されているコーナーがありまして、そこでエゾフクロウを見ることが出来たり、色々と楽しめました。また、全体を通しての印象は、1つの展示場での動物の個体数を他の動物園よりも少なくして、大切に育てられているのかなと思いました。旭山動物園

旭山動物園

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June 17, 2005

北海道・生誕100年 本郷新展 素顔の作家が遺したもの

 芸術の森から移動しまして、札幌の高級住宅街・宮の森にある札幌彫刻美術館へ。ここでは、素顔の作家が遺したものというサブタイトルで展覧会が開催されていました。また、ここでもギャラリー・トークに参加しましたので、得られたことを書いていきたいと思います。黒字(茶字)は、学芸員さんが述べられたこと、私の感想は、青字で記しています。

石狩

 「石狩」は、本郷新が70歳のときに石狩浜に20年くらいかけて造ろうとした20m大の記念碑の習作と素描。(しかし、その5年後にお亡くなりになり、記念碑は未完成) 今回は、回顧展なので特別に展示されているとのこと。
 素描と板金細工のような習作から想像すると、壁がなく骨組みのみからなる細長い塔を様々な人が手を取り合いながら上がって行く様子が描かれていました。これを見て、ヴィーゲランの「モノリット」という14m高さの1本の塔に沢山の様々な人々天に昇っていくかのように彫刻されている作品と同じダイナミックさを感じまして、札幌彫刻美術館の本郷新展では、一番印象に残った作品でした。

天の扉

 「天の扉」は、東京新宿に設置されている3人の女性像からなる大型彫刻作品ですが、本展覧会では、依頼主へ大型彫刻制作前にプレゼンするための小品石膏像が展示されていました。小品では3人のうち右側の女性像が、布を両手で肩幅より広げてもっていますが、背面の見通しが悪くなるとの理由で、大型作品では布ではなく木の枝を持つように変更されたそうです。

ご家族の像

 誰に依頼された訳でもなく本郷新が自発的に制作したお子様や奥様の主に頭部像の作品が展示されていました。また、本郷新の奥様の重子さんに学芸員さんが会われたことがあるそうで、モダンで素敵な人であったことなどをお話してくださいました。(詳細は、失念しました。)

著名人の像

 「藤島武二先生像」(洋画家)、「柳田国男像」(洋画家)、「牧野富太郎像」(生物学者)など、各像がどのような著名人であるのか説明してくださいました。また、「津田青楓像」では、画家の津田青楓さんがモデルになっている際にじっとせずに「彫刻制作中の本郷新」を逆にスケッチしたことや、「孤愁の友 西常雄像」では、彫刻家同士でお互いに頭部像を制作し合ったことの逸話をお話してくださいました。

賞杯・メダル・野外レリーフ

 野外彫刻のような大型作品のみならず、依頼者の求めに気さくに応じて、賞杯・メダルのような小品も制作されていたそうです。中でも、碁を打つ瞬間の手の緊張を捉えた作品「打つ」や、制作前の素描から途中経過を撮った写真、完成作品が展示されている「手の中の少女」という作品のアイデアの移り変わりを説明してくださいました。

 野外レリーフでは、札幌駅前の「牧歌」像に設置された後、撤去された背面レリーフ6点のうち「熊」という作品のみが展示されていました。他の5点は、撤去した際に紛失してしまったそうです。この「熊」も、美術館に寄贈されて、偶然に運良く戻ってきたとお話されていました。

自画像

 73歳頃の自画像(油絵作品)です。本郷新の白い顎ひげがお洒落で印象的ですが、この「ひげ」を伸ばし始めた時期について、65歳からとお話してくださいました。また、そのきっかけもお話してくださったのですが、詳細失念しました。

磔刑のキリスト

 病に倒れてから、ベッドの中で制作された素描作品「十字架のキリスト」数点が展示されていました。実際には病床からでも精力的に制作され、かなりの枚数を保有されているそうです。このキリスト像の特徴は、身体の中に十字架が貫かれていること、身体が肋骨付近を境として2分割されて描かれていることだそうです。また残念ながら本作品は素描のみで、彫刻にならなかったそうです。

魚の絵、つり道具

 本郷新は、魚釣りがお好きだったそうで、釣り上げた魚を描いたり、毛鉤などの道具などが展示されていました。

 本展覧会2館通しての感想ですが、本郷新作品の彫刻的な美しさの紹介に留まらず、「わだつみのこえ」、「無辜の民」に代表される社会性も兼ね備えた作品を生み出した厳しい眼と、「駄々っ子」、母子像、ご家族の像などの愛情豊かな優しい眼の両面が紹介されていまして、この作家の人となりが分かったような気が致しました。札幌彫刻美

札幌彫刻美術館 ~6/19までわだつみのこえ 石像 太陽の母子

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June 15, 2005

北海道・生誕100年 本郷新展 「生きる」をつかんだ彫刻家

 年初に計画していました今年着目の美術展ふたつ目の本郷新展へ行ってきました。(ひとつ目は、ジョルジュ・ド・ラ・トゥール展であったことを忘れていました。)

 本展覧会は、札幌芸術の森美術館と札幌彫刻美術館に分かれて開催されていまして、今回は両美術館の展覧会を企画された学芸員さんが作品解説してくださるギャラリー・ツアーに参加するために、駆け足で巡りました。まずは、芸術の森美術館のサブタイトル 「生きる」をつかんだ彫刻家のギャラリー・ツアーで得られたことについて書いていきたいと思います。

 まずは、学芸員さんの雑談から。NHK教育テレビ「新日曜美術館」の45分枠で取上げられたのは、学芸員さん曰く地方美術館主催の展覧会ではかなり珍しいことだったらしいです。各方面からNHKに働きかけ、最終的に本郷芸術の公共性、社会性が認められことが放送された要因になったそうです。また、片岡球子さんについても札幌出身で現在100歳になられ、本郷新と同級生にあたりますねなどと美術ファン受けする軽い雑談がありました。また、この展覧会は、意外と入場者数で苦戦しているようで、皆さん近隣ご近所の方に展覧会のことをよろしくお伝えくださいとおっしゃっていました。以下、学芸員さんが述べられたことは黒字(茶字)、私の感想は、青字で記します。

デビュー作「少女の首」について

 初期の頃は、ブロンズのようなお金がかかる作品は作れず、石膏にブロンズ風に着色して仕上げていたとのこと。その他、ブロンズ作品は原型が残っている場合、何回も鋳造できるため、展覧会出展リストに、制作年/鋳造年が記載されているとのことでした。
 「少女の首」は、おさげ髪の清楚な少女がモティーフの作品です。

木製(樟)彫刻「受難者」と「摩周の舞」について

 「受難者」という作品は、制作後に偶然火事にあってしまい木の肌が焼けてひび割れしたようになってしまいました。これを見た本郷が、木を焼くことで独特の味わいが出ることに気付き、「摩周の舞」という人物をモティーフにした作品に取り入れたそうです。

「わだつみのこえ」について

 初期の頃の秀作「わだつみのこえ」について。像命名の元になった短歌「なげけるか、いかれるか、はたもだせるか、きけ はてしなきわだつみのこえ」の意味について説明がありました。「もだす」とは、「黙す」と書き、意味は「だまっていること」だそうです。また、「わだつみ」については、「海神」とのことだそうで、それで若い男性像になっているとのことでした。
 また、「わだつみ像」は最初に設置された立命館大学(京都)の他に、札幌、東京、神奈川、和歌山等全国にあるそうで、同一作品でも置かれる環境によってブロンズの表面仕上げ(色合い、磨き方等)を変えていることがあり、印象が違って見えるそうです。
 今回「わだつみ像」を見ての私見ですが、顔の下目加減で何かを見据えている引き締まった表情が、短歌の「なげけるか、もだせるか」に相当し、また、左脚、左手が少し後ろへ引いて力を溜め込み、それが解き放たれると左拳が前へ飛び出してくるような造形の迫力がありまして、それが「いかれるか」につながっているのではないかと感じました。

「哭」(彫刻の森美術館蔵の木製彫刻)について本郷新展看板

 本郷作品の中では、数少ない木製彫刻。樟(くすのき)の一木造りで、木彫りの後が荒々しく残っていることや、人物像の顔が手で覆われている独特な構図などについて述べられていました。(詳細失念しました。)
 この作品は、本展覧会のチラシ類にも採用されるような本郷新の代表作です。顔からは表情が窺えませんが、覆っている手の微妙な起伏から、泣いている(=哭[こく]する)ことが分かりました。

「駄々っ子」について

 「駄々っ子」というあいまいな概念をどのように表現したらよいかと普通の人は悩むと思いますが、本郷新はこの作品で子どもの姿を愛らしく表現したことと、コンクリートという変わった素材で出来ていることに言及されていました。

バリエーションについて

 同じような構図を持っている作品をバリエーションといいまして、今回は両手を挙げ頭上で手を組んでいる女性像の小品「蒼穹」と公園に展示されている大型作品「緑の賛歌」2点の相違について、述べられていました。小品と比較して屋外展示する大型作品を見るときは、鑑賞者の視線が見上げるようになるために、それを考慮して手足の位置や身体の重心が異なっているそうです。
 具体的な相違点について、「蒼穹」では左脚が後ろに引かれ、身体の重心が前向きになっているのに対して、「緑の賛歌」では、右爪先が少し伸びたようになっていること、身体の重心の位置が中立していることなどでした。

連作「無辜の民」について

 15連作のうち、14点今回展示されています(残り1点は修理中だそうです)。作品1点のみで鑑賞するよりも、纏まってみることでこの罪無き市井の人々を取上げた連作のスケールが感じ取れことや、布を巻きつけるという斬新な制作方法が作品を発表した当時の彫刻界に衝撃を与えたことについて述べられていました。

「母子像」3点について

 「母子像」、「顔のない母子像」、「遥かなる母子像」の3点について、いずれも母親と子どもの身体が一体となって造形されていることが特色とのことでした。特に「遥かなる母子像」は、木製の一木造りで母子の一体感が強調されていると述べられていました。また、母子像の母親の顔がないことについては、鑑賞者が彫刻の顔を見ることで特定のイメージを持たないように、あえて制作せず、顔の無い部分には、自分の母親をイメージできるように造られているとのことでした。

その他全国にある野外彫刻について

 説明してくださった学芸員さんがカタログの野外彫刻について纏められた方でしたので、こぼれ話をお話してくださいました。
 日本初の公共の場所に裸婦像が設置されたのが、本郷新の「汀のビーナス」という作品です。最初は、上野駅前に設置されましたが、その後谷津遊園に移転しました。そして谷津遊園が閉園されたときに作品も行方不明になってしまったそうです。日本美術史上初の公共の場所に設置された裸婦像が紛失したことを非常に嘆かれていました。また、札幌駅前にある「牧歌の像」の由来を書いてある看板が、文字が読み取れないほどに風化していたために、架け替えをお願いしたことなどを熱くお話してくださいました。札幌芸森

札幌芸術の森美術館 ~6/19まで

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June 13, 2005

北海道・すずらん(富丘西公園)

 先週末は、「本郷新」展訪問のため札幌へ行ってきました。そこで、札幌市の西北に位置する富丘西公園のすずらん群生地に立ち寄りました。(群生地といっても、猫の額ほどしかありません。)すずらん

 すずらんは例年5月下旬から6月上旬が見頃となりますが、今年の北海道は桜と同様に開花時期が1週間程度遅れているらしいため、ちょうど綺麗に咲き始めていました。

すずらん群生  多くのすずらんは、雑草に紛れて1株で咲いているため、じっくりと探さないと発見出来ません。しかし、雑草が取り除かれてるところが一部にありまして、そこだけは多くのすずらんが咲いていまして、日本すずらんのほのかな香りが漂っていました。

手稲・富丘西公園
*さらに公園検索システムで検索すると詳しい地図などがあります。

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June 11, 2005

高知・関根雲停植物画展

本郷新・牧野博士 天気が良いこともありまして、美術館の後は、高知県立牧野植物園へ行きました。ここでは、博士が収集した牧野文庫の関根雲停の植物画コレクションが130点公開されていました。

 展覧会のパンフレットを要約しますと、関根雲停とは、江戸時代末期に動物、植物、鉱物などの博物画を描いた人です。牧野博士は、その植物画を見て描写が植物学的に正確であることから、英国のボタニカルアートの第一人者、W.H.フィッチになぞらえ、雲停を「日本のフィッチ」と絶賛したそうです。 展示室

 雲停の植物画は、和紙工芸家 ロギール・アウテンボーガルトさんの和紙照明作品と共に展示されていまして、心地良い雰囲気でした。作品自体は、標本画なので細い線と薄い彩色で描かれていました。私の好み的には大型の、鉄砲ユリやアナナス(パイナップル)が印象に残りました。アジサイ

 また、現在関根雲停植物画展以外にも初夏を彩るアジサイ展(~6/19)も開かれています。 庭園牧野植物園

高知県立牧野植物園 ~9/30まで

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June 10, 2005

高知・高知県立美術館収蔵名品展2005 蔵出し逸品

 「蔵出し逸品」という粋なタイトル通り、高知県立美術館の収蔵品から人気の高い作品を選んで展示しているそうです(詳細は、高知新聞ニュース)。以下、展示に沿って印象に残った作品を書いていきます。
 蔵出しの逸品一堂に 県立美術館で収蔵名品展(高知新聞ニュース)

第1部 日本の現代美術 After1980

 1980年以降ということもありまして、現代的な感覚にあった(正確には、私の感覚にあっている)作品が多く展示されていまして、見応えがありました。

 北九州市立美術館でも印象に残った九州派の作家、菊畑茂久馬の「海・寒流2」は、静けさを感じる美しい青の色彩と、水が垂れるような線、くじらの様な厚塗りの形態の躍動が印象的な絵画でした。堀浩哉の「風を変える力・6」は、赤・黄・紫・白線で空間を表現している絵画で、キャンバス上に皺となった部分があり、そこに土佐和紙を使用。辰野登恵子の「untitled」は、水色の背景と黄色の鎖のような形態のコントラストと、その境界の滲み、ボケの風合いが美しく作品。森村泰昌「双子」は、西洋絵画が日本風にアレンジされていまして遊び心は分かりましたが、肝心な模写した原画が分かりませんでした。同様に福田美蘭の「ヒストリカル・ランドスケープ」も原画が不明でした(こちらは原画があると見せかけて意外とないかもしれませんが)。李禹煥「風とともに」は、手または羽のような線で構成された素朴な作品。最後に、篠原有司男の「ジャマイカ日記」は、これぞジャマイカと感じさせられるようなコミック調の図柄と金、銀、原色の赤、青を使った強烈な色彩と勢いのある絵でした。

*'05/06/22追記*
 森村泰昌の「双子」の原画は、マネの「オランピア」(1868年オルセー美術館蔵)であることが、分かりました。・・・「なぜこれがアートなの」(アメリア・アレナス著1998年淡交社刊)に記載されていました。

第2部 ニューペインティングの嵐

 ここでは欧米のニューペインティングのコレクションが纏まって展示されていました。あまり良く知らない分野でしたので、勉強になりました。

 サンドロ・キアの「父と子」は、画面一杯に描かれた大きな男とその膝元に全裸で背を向けている男が描かれていまして、一見して父と子がどちらか分からない独創的な絵でした。ゲルハルト・リヒターの「ステイション」は、作家独特のゆれ、ぼけや、モノトーンな作品と異なり、カラフルに塗られた面がカスレた風合いを持つ構図でした。アンディ・ウォホールの「アフリカン・エレファント」は真赤な背景に、輪郭を青で縁取りしたピンク色の象で構成され、赤が目に付き刺さる強烈な作品。アンゼルム・キーファーの「アタノール」は、嵐の中に銀行のような石造りの建物が重厚な質感をもって存在しているのが厚塗りと薄黒い色調で表現され、さらにその建物の窓から漏れる黄色い灯りの暖かさが共存している作品でした。

第3部 日本の現代美術 Before1980

 ここでは、具体美術の作家が多く取上げられていました。

 アンフォルメルの堂本尚郎「対決」は、手前の白、奥の青・緑線で荒れた波を連想させる空間が表現された絵画でした。具体美術の白髪一雄「天猛星霹靂火」は、フットペインティングの痕跡が分かるように絵の左上に足跡とサインが記されていたのが、印象的でした。

第4部 いろいろな素材 -体感するアート

 ここでは、陶器、彫刻などの作品が展示されていました。

 和太守卑良の「地座」は、三角が組み合わさった茶色い文様を持っている腰掛部が陶製、脚が木製の椅子作品でした。実際に座ることも体験できまして、陶製のため適度な涼しさを感じました。

 全体としての感想は、これらのコレクションを通して私が興味を持っている現代絵画の流れを豊富な作品で知ることが出来まして良かったと思いました。
 また、これらのコレクションに対して好みの作品を3点投票することができまして、7/10頃に人気ランキングが発表されるそうです。高知県立美

高知県立美術館 ~7/24まで

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愛媛・愛媛県美術館 所蔵品展Ⅱ

 「チャールズ&レイ・イームズ 創造の遺産展」のために、愛媛県美術館へ行ってきました。イームズ展の方は、開催期日が残り僅かなので、所蔵品展の方を中心に書いていきたいと思います。

常設展示室1(日本画) 特集展示 近代日本画の巨匠たち
常設展示室2(洋画) 特集展示 名作のゆくえ-洋画さまざま

 次回企画展「国立美術館巡回展 名作とは何か? 近代の日本美術」に合わせた特集展示だそうです。日本画の方は、前田青邨、安田靫彦、土田麦僊、東山魁夷などで鯉、人物、風景を扱った作品でした。個人的には、日本画をあまり好まないこともあり、今ひとつの展示でした。

 洋画の方は、黎明期の小林萬吾「芝増上寺」から特集展示が始まりまして、パステル調の淡い色彩で描かれた坂本繁二郎「ブルターニュ」や、対照的に原色の赤、黄、緑の色彩を用いて女性が強く表現されている里見勝蔵「和服の女」、ほのぼのとした表情をしているロバが幻想的に浮かび上がってみえる北川民治「ロバ」など、こちらは見ていて楽しい展示でした。さらに、郷土の畦地梅太郎や柳瀬正夢が小特集されていました。

 畦地梅太郎は、昨年訪問した畦地梅太郎記念美術館では見ることの出来なかった油彩の風景画も展示されていまして良かったでした。また、山男を描いた代表的な版画「白い像」もありました。

 柳瀬正夢は、小品の風景画が数多く展示されていました。中でも、「運河」という作品が、青い空と、赤茶けたレンガ倉庫の色彩が調和を保ちながらコントラストがあり、さらに画面中心にある白い鉄橋が映える美しい作品で印象に残りました。

常設展示室3 特集展示 色彩のダイナミズム

 現代美術の展示室で、井川惺亮の「PEINTURE」という横断幕のような大きな白紙にカラフルに面で色塗られた作品が、一際目立って鮮やかに展示されていました。他には、具体美術の白髪一雄、元永定正や、祭壇の像のように木の枝が金色に塗られている田窪恭治「黄昏の娘たち(83-3)」などがありました。全体的に作品数が少なく、今ひとつ色彩のダイナミズム感が味わえませんでした。

特別展示室1(海外の名作;西洋美術) 19~20世紀の絵画彫刻
特別展示室2(福田平八郎) 初夏の風物
特別展示室3(郷土作家) 特集展示 中川八郎

 海外の名作については、ブーダン、モネ、クールベといった印象派前後の作品が展示されていました。この中では、アンドレ・ロートの「マルグリットの肖像」という紺を背景にキュビズム的な立体構成で描かれ赤い服を着て椅子に座っている夫人像が、その色彩対比の美しさと形態の面白さが目立った作品で印象に残りました。

 中川八郎については、洋画で牧歌的な風景の作品が多く展示されていました。中でも油彩より水彩作品の方が、中川八郎の素朴な風景世界と色彩の透明さがマッチして良かったでした。

 全体を通して郷土作家作品は、ある程度纏まって展示されていましたので見応えがありました。しかしその他は、近代(日本画、日本並びにヨーロッパの洋画)から現代まで幅広く取り扱われているのですが、どれも展示作品数が少なく中途半端な印象でした。個人的には、小さな美術館のように取り扱う分野を絞って展示替えした方が、コレクションの方向性が分かるのではないかと思いました。

愛媛県美 愛媛県美術館 ~7/18まで

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June 08, 2005

東京・R.O.R(レボリューションズ・オン・リクエスト)

 さらに引き続き森美術館の展覧会のR.O.Rへ。通常の森美術館フロアー内には見つかりませんでしたので、係員の方へ尋ねると東京シティービュー内にありました。

 R.O.Rとはヘルシンキ(フィンランド)を拠点に活動している様々なアーティスト(ビジュアルアーティスト、グラフィックデザイナー、銀細工師、インテリアデザイナーなど)が集うグループだそうです。

 こちらの展覧会は、このグループの活動を紹介する内容で、銀細工、オブジェ、絵画などの様々な作品で構成されていました。以下、印象に残った作品を記します。

 私の訪問中で一番多くの人に注目されていたものは、ギィリ・ゲッレルの「なめつくせ」というオブジェ作品でした。これは、白と黒に塗り分けられた仮面(マスク)から赤い舌が伸びていて、タイトル通りその舌先が怪しく動いているもの。この動きが、気持ち悪さと同時に楽しさも感じる作品でした。

 ヴィクトール・クロギィウスの「クラッシュ」は15cmくらいの大型ミニカー8台が玉突き追突してクラッシュしているオブジェ作品で、バンパー等の破片が飛び散る芸の細かさが特徴的でした。

 パヌ・プラオラッカの「爆発」という絵画作品が、東京国立近代美術館にあるパウル・クレーの「花」を連想させるようなオレンジ系統の四角いテキスタイル(綿・麻)を複数用いて表現した美しい作品でした。

 変り種としては、イエシカ・レイノー&クラウス・ニュークヴィスツゥの「ケシ畑」で、印刷に使用するCMYKの4色がそれぞれ4枚のアクリルパネルにドットで表されていまして、正面から見ると、それらが集まってケシ畑の形態を認識できるようになっている作品でした。コミックのドットを取り上げたリキテンスタインを超えた作品かもしれません。

 最後に、ギィリ・ゲッレルの「ザ・ビッグ・タイム」という大型彫刻は、このR.O.R展のモニュメント的な作品でした。岩塩のような白い塊を洞窟のようにくり貫いた形からなる作品で、塊の雪のような白さと、くり貫いた面の色彩が青空が反射している雪のようなライトブルーになっている、北国らしい色彩とダイナミックな形態が印象的でした。

森美術館 ~7/18まで

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東京・ストーリーテラーズ - アートが紡ぐ物語 -

 引き続き森美術館の「ストーリーテラーズ」展へ。正直申しますと、現代美術に古典的な物語性を求めるものいかがなものかと思っていましたので、あまり期待していなかったのですが、実際に展覧会をみますと、現代的なビデオ作品が多く楽しめました。ただし、個々の作品については、意味な不明なストーリーの方が多かったように思います。以下、印象に残った作品について記します。

 グレゴリー・クリュードソンの「トワイライト・シリーズ」は、夕暮れのとある景色を撮影した組写真で、その一部に夕陽が差し込む中、室内の床面に水が張られ、水没しかかっているオフェーリアを連想させる女性が写された作品がありました。夕暮れとオフェーリアという二つのドラマチックな要素で満たされた美しい作品でした。

 エイヤ=リーサ・アハティラの「慰めの儀式」は、ストーリー的には夫婦の別れを軸とした意味不明なビデオ作品でしたが、内容的には、夫婦で犬のように吠えながら言争う場面が、声も含めた身体全体を使って表現していることの面白さや、湖の氷が割れてゆっくりと水没しながら死んでゆく場面は、映像の美しさの他に、死に際に走馬灯のように駆け巡る記憶や死生観などが上手に表現された俊作でした。

 鴻池朋子の「第3章 遭難」という赤い靴を履いた人の足になっている後肢を持った不思議な狐ときらきら光るガラスのナイフが妖精のように森に集い、その森の左側には巨大な心臓が躍動し、さらに森の奥の空からジェットコースターが垣間見れる不思議な絵画と、これを補完するように一艘のボートに赤い靴を履いた狐のインスタレーション、また舳先側にある池には、この不思議な世界を司る少女のビデオインスタレーションで構成された作品でした。絵画のみならず一群のインスタレーションで、独特の女性的なファンタジーな世界が創り出されていました。

森美術館 ~6/19まで

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June 06, 2005

東京・秘すれば花 東アジアの現代美術

 葉山の後は、六本木の森美術館を訪問しました。森美術館では、現在3展覧会が開催されていまして、まずは東アジア(日本、韓国、中国、台湾)の現代美術を扱った「秘すれば花」から書いていきたいと思います。

 展覧会を通しての印象は、東アジアの現代美術を扱った割には、あまり威勢や元気の良さが感じられず、タイトル通りのおとなしいものでした。正直、何か物足りませんでした。私の東アジアのイメージは、どちらかといいますと東京、上海に代表される未だ衰えを知らず発展し続ける都市や、街の路地を一本入ると屋台が雑然と立ち並び、そこから威勢の良い掛け声が聞こえたり、おいしいものの匂いがしてきたりと何か混沌とした中に秘めたパワーみたいなものを感じるのですが、本展覧会はそういう観点では捉えられていなく、文字・食住(*)を通して情緒的な侘び、さびのような感覚を取り上げられているようでした。(*衣食住と書こうと思いましたが、衣の部分が見当たりませんでした。)以下、印象に残った作品について記します。

文字

 シュ・ビンの「鳥が飛ぶ」は、床面近くから天井付近まで斜め上方に進むにつれて「鳥」という漢字が徐々に崩れ、最後は「鳥の形」に戻って飛んでいくというインスタレーションで、漢字の源を思い起こさせ、さらにレインボーカラーで彩られた美しい作品でした。

 ユ・スンホの「ヨーデルヒーホー」は、水墨画が、線ではなく細かい文字(ハングルでヤホ、アルファベットでshoo、漢字で多々)を書き連ねで構成された楽しい作品でした。

 ソン・ヒョンスクの「1の筆致の上に8の筆致 2004年5月5日」は、水の幕を連想させる上から下へ流れる細かな線と、手前がピントが合い奥が滲んだよう右上から中央下へ引かれた線で奥行が表現された情緒的な作品でした。

 リー・ミンウェイの「ダイニング・プロジェクト」は、掘りごたつのちゃぶ台上で食事をする際の箸、食器および手の動き、会話を捉えたビデオインスタレーションで、生命の源となる食べるというエネルギッシュな身体行為を上手に表現した作品でした。

 リン・シュウミンの「催眠 No.1」は、天地が逆さになっている部屋のインスタレーションで、鑑賞者が部屋の中に入りクッションが置かれた床に寝転がり、白壁の天井に張り付いている家具・調度品を眺めるような作品になっていました。また、部屋には窓があり、そこから光が天井に向かって差し込んでいました。寝転びながら眺めていると、自分が死んで天国から下界のありふれた日常を垣間見ているようで、不思議な気分になる作品でした。

森美術館 ~6/19まで

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June 02, 2005

神奈川・片岡球子展

 ここ数年片岡球子さんのいくつかの展覧会が開催されていましたが、すべて見逃していましたので、今回やっと神奈川県立近代美術館 葉山館へ行って見ることが出来ました。

 今回の展覧会は、今年1月に画家が100歳になられたのを記念して、院展出品作を中心に画業を振り返ったそうです。

 初期の作品(おおよそ50歳くらいまで)では、勤務している小学校の生徒さんを題材とした女性的な繊細な筆使いが特徴の「学ぶ子等」や、パステル調の色彩を持った背景が美しい「供華・讃華・三昧」など、いわゆる教科書に掲載されているような日本画が多かったのですが、50歳を過ぎると画風が全く変わり女流画家と感じさせない大胆さが目立ってきました。

 例えば「初夏」という作品では、女性と花が描かれている背景がゴッホのひまわりなどで用いられている黄色が強烈な色彩を放っていますし、第9回サンパウロ・ビエンナーレに出展された「山(富士山)」では、富士山を赤と青、そして雪の白で構成し威厳さを色彩で表現しています。

 展示はさらに代表作の面構シリーズに入っていくのですが、「面構 足利尊氏」などの面構の初期作品は、あまりにも色彩と顔の印象が強すぎて好きになれなかったのですが、その後の浮世絵の絵師と代表作を描いたシリーズは、それぞれの絵師の個性が面構に良く表現されているのが面白く好きになりました。例えば「面構 喜田川歌麿と鳥居清長」では、鳥居清長が色白でキツネ目の良い男に対して、春画も描いていた歌麿は、いかにも好色家の老人といった風貌が楽しい作品でした。

 その他数は少ないですが展示作品の素描もありまして、制作プロセスの一端を垣間見ることもできまして、片岡球子作品の全貌を掴んだ気分に成りました。

神奈川県立近代美術館 葉山 ~6/26まで

その他情報
 JAF会員の場合、神奈川近代美術館 葉山、鎌倉とも優待料金で入場できます。

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June 01, 2005

東京・INNOCENCE

 今年のベネチア(ベニス)・ビエンナーレの日本館に出展する石内都さんの個展「INNOCENCE」を訪問しました。展示作品は、疾病や事故によって女性の身体に残された手術痕や腫れなどの変化をクローズアップ撮影したモノクロ写真でした。最初は、見ることを忌避したいような内容もありましたが、ある程度数を見ることでその傷痕に妙な懐かしさを感じました。

 手術痕の大部分は、通常は人目に触れず服などに隠されている部分ですが、それをこの写真シリーズで見ることで、長い間忘れていた自分や家族の身体に残された傷痕も思い出しました。さらに、その痕を作った原因となった事象を色々と考えていました。この点が懐かしさを感じたところです。結局あれこれ個々の事象を思い浮かべながら、どうしたら身体に傷痕がついたのか上手く分類分け出来なかったのですが、石内さんの写真集でillness(病気)とaccident(事故)の二つの表示があり、私自身の傷痕の原因とも一致しましたので、なるほどと思いました。

 その他、サロンでは、ベネチア・ビエンナーレ出品作の「mother's 2000-2005; trace of the future」の写真集も限定100部のみで発売されていました。どちらかというと、mother'sよりは今回のINNOCENCEの元になっている「scars」や「キズアト」の方が好みの写真だったのですが、ものめずらしさから購入してしまいました。

ツァイト・フォト・サロン ~6/18まで

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