東京・タピエス―スペインの巨人 熱き絵画の挑戦
原美術館で開催されていたタピエス展へ駆け込みで行って来ました。会期終了してしまっているので、簡単に感想を書きたいと思います。
初期の作品(主に1階で展示されたいたもの)が、私の好みでは情緒的な壁画系で良かったと思いました。タピエスは、ジョアン・ミロや東洋思想に感化されたとビデオで解説していましたが、今回展示していた作品の中からも読み取れまして、それらが作品の情緒性につながっていると感じました。例えば、「黄土色-灰色」では、ミロの絵のような白点と薄黄緑の線で構成されていたり、「天秤」という作品では、白地に黒色で天秤が描かれ、左中ほどに落款のような赤枠がある構図で水墨画のような印象を受けました。
また、初期の作品では、「物質の密度とオレンジの染み」が肌色の絵具が厚塗りされて上部が力強く皺(しわ)になるくらいにえぐられ、そこにオレンジの染みがある構図で、スピード感、勢いの良さを感じました。「十字とR」では、作家が在住しているバレンシアの石、土が板に貼り付けてあり、その質感がとっても上品に構成されていました。「闇の上の二つの白」では、左上から右下にかけて対角線の左下側半分の面が闇の中に光を感じるような白さがあり、混沌とした空間に希望的な明るさを感じました。
それらに対して、2階に展示してあった比較的近年の作品郡については、今ひとつ好みではありませんでした。しかし最近の作品でも、長崎県美術館でみた「身体のコンポジッション」(2003年)は、ダイナミックに身体を形取り、様々な素材を用いた情緒的な作品で好みなのですが、今回は巡り合わせが悪かったようです。


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