« April 2005 | Main | June 2005 »

May 31, 2005

東京・タピエス―スペインの巨人 熱き絵画の挑戦

原美術館  原美術館で開催されていたタピエス展へ駆け込みで行って来ました。会期終了してしまっているので、簡単に感想を書きたいと思います。

 初期の作品(主に1階で展示されたいたもの)が、私の好みでは情緒的な壁画系で良かったと思いました。タピエスは、ジョアン・ミロや東洋思想に感化されたとビデオで解説していましたが、今回展示していた作品の中からも読み取れまして、それらが作品の情緒性につながっていると感じました。例えば、「黄土色-灰色」では、ミロの絵のような白点と薄黄緑の線で構成されていたり、「天秤」という作品では、白地に黒色で天秤が描かれ、左中ほどに落款のような赤枠がある構図で水墨画のような印象を受けました。
 また、初期の作品では、「物質の密度とオレンジの染み」が肌色の絵具が厚塗りされて上部が力強く皺(しわ)になるくらいにえぐられ、そこにオレンジの染みがある構図で、スピード感、勢いの良さを感じました。「十字とR」では、作家が在住しているバレンシアの石、土が板に貼り付けてあり、その質感がとっても上品に構成されていました。「闇の上の二つの白」では、左上から右下にかけて対角線の左下側半分の面が闇の中に光を感じるような白さがあり、混沌とした空間に希望的な明るさを感じました。

 それらに対して、2階に展示してあった比較的近年の作品郡については、今ひとつ好みではありませんでした。しかし最近の作品でも、長崎県美術館でみた「身体のコンポジッション」(2003年)は、ダイナミックに身体を形取り、様々な素材を用いた情緒的な作品で好みなのですが、今回は巡り合わせが悪かったようです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

第72回 日本ダービー 観戦記

蝋人形  東京競馬場は、朝からディープインパクトのポスター付き特別プログラムの配布や、ディープインパクト像(蝋人形?)の設置など、まるでディープインパクトが日本ダービーに勝ったかのようなJRAの盛り上げ方に、少々閉口してしまいました。(実際に、あっさり勝ってしまったのも事実なのですが。。。)
 この盛り上げ方が良かったのかどうか分かりませんが、第1レースから例年よりも多くお客さんが入っているようでして、ゴール前のスタンドと通路が人でごった返ししていました。

日本ダービーのパドック  さて、第10レース東京優駿(日本ダービー)ですが、パドックでは最初は落ち着いて周回していたディープインパクトが、エアシャカールの弥生賞の時のように入れ込んで尻ぱねするようになり、本場馬入場まで少々踊るようなところが見受けられました。過去2回(弥生賞、皐月賞)のパドックでは、この馬は比較的落ち着いている印象でしたので、この入れ込み状態は初めてで危惧しました。(そのお陰で沢山馬券を買って損してしまいました。。。)

 返し馬では、いつものように誘導馬より前にマイネルレコルトが入ってきました。しかし一頭だけで目立ち、かつダービーデーだけに声援もいつもより大きく、馬を落ち着かせるために逆効果ではなかったのかなとも思いました。返し馬方向は、マイネルレコルト、ディープインパクトはじめ多くの馬は、時計回り(4コーナー寄り)でしたが、6枠の2頭(コンゴウリキシオー、コスモオースティン)のみは反時計回り(1コーナー寄り)で待機していました。

日本ダービー発走 ゲートの入りは全馬問題なくスムースに終わり、不利なくスタートしました。観ていたときは前半の道中がスローのように感じましたが、後で発表された時計を確認すると1000m通過が59.9秒と平均ペースでした。ディープインパクトは、後方待機から4コーナーで外目に滑らかに進出すると、直線ゴール前300mのところで2発鞭が入った後はスムースに加速し、かつブレることなく真直ぐに走り、逃げるインティライミに5馬身差をつけて圧勝しました。また時計もレコードタイの2.23.3で立派なものでした。実はスタンドで見ていたときには、300mで鞭を入れたことに気付かず、後のビデオ放映で分かった次第で、レースが終わった直後は、この馬の凄さに唖然としていたのが本当のところでした。 また、優勝インタビューで、このレースが武豊ジョッキーの今年の100勝目ということが明かされ、人馬共に脱帽いたしました。とりあえず、ディープインパクト号の2冠達成おめでとうございました。表彰式 ウイニングラン

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 27, 2005

鹿児島・妙見温泉(温泉バス)

福岡からは、飛行機で鹿児島空港へ。そのまま鹿児島市内へ出ても良かったのですが、時間がありましたので温泉バスを利用して妙見温泉へ行ってきました。

温泉バス温泉バス

鹿児島空港の総合案内所で温泉パスポート(一日周湯券 500円;バス乗り放題とおんせん券1枚付)を購入し、国際線ターミナル前の温泉バスのりばで待っていると、一目で分かる「温泉バス」がやってきました。

バスに乗り込み空港を出発しますと、築100年以上で歴史的な木造駅舎の嘉例川駅に立ち寄り後、川沿いの道を進み、いくつかの温泉地を経て妙見温泉までたどり着きました。嘉例川駅

妙見温泉(山里の宿おりはし旅館)

パスポートの裏面に日帰り入浴できる温泉施設が紹介されていまして、終了時刻と「おんせん券」に追加する金額が書かれていました。多くの施設は、「おんせん券」に100~300円追加する必要があるようです。今回は、「おんせん券」にプラス100円で露天風呂が利用でき、かつバス停からも近い、「おりはし旅館」に行ってみました。おりはし旅館

露天風呂のお湯は、ほどよく熱く、また鉄分が多く含まれているようでして、広い浴槽の周辺が赤茶けた状態になっていました。お湯の肌触りは、PH値からは弱酸性のようでしたので、さらさらしていました。

景観の良い川沿いに露天風呂はあるのですが、しっかりと囲いで覆われているために、風呂に浸かりながら景色を楽しめことは残念ながら出来ませんでした。また、洗い場が1箇所しか無いことも残念な点でしたが、旅の途中で広々とした露天にゆっくりと浸かることが出来て、十分にリフレッシュしました。妙見温泉

妙見温泉観光協会HP

温泉バスHP

その他(今回の利用ルート)

鹿児島空港 15:45発 → 妙見温泉 16:09着
(妙見温泉 滞在約1時間)
妙見温泉 17:09発 → 鹿児島空港 17:33着

総費用 600円
 内訳:温泉パスポート(500円)+おりはし旅館追加分(100円)

*バス運転手さんのお話では、昨年よりも利用者が減っているそうです。実際に上記のルートで、行きは私を含め3名、帰りは私のみでした。料金的にお得なので、お勧めです。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 24, 2005

福岡・福岡県立美術館コレクション展Ⅰ

 飛行機の乗り継ぎの関係から福岡へ立ち寄ることができましたので、県立美術館の常設展を見てきました。

 さて、2005コレクション展Ⅰでは、2部構成となっていまして、一つ目は、特集 児島善三郎-「日本人の油絵」をめざして、二つ目は、小特集 和田千秋「障碍(しょうがい)の美術」でした。また、コレクションの解説については、展示室入口の受付でCLOSE UP -Vol.22-というリーフレットをもらえました。

特集 児島善三郎-「日本人の油絵」をめざして

 解説のリーフレットを要約しますと、”児島善三郎がヨーロッパに留学後、美術界のフランス支配から逃れ、新日本美術の確立を目指して絵画の平面的な様式化を推し進め、その結果として簡略的なフォルムと華麗な色彩による装飾的な風景画に到達しました。しかし自然をありのままに捉えようとして写実へ回帰し、最後に児島の絵画として到達したところは、立体性と平面性とが混交する「安定しないところの美しさ」を堪えた花の静物画でした。”と書かれていますが、個々の展示作品については解説が全くなく、今ひとつ企画意図が理解できませんでした。

 今回の展示で私の目についたのは、どちらかというと初期の肖像画でした。「青衣の母像」、「姉の像」(大正7-11年)は、日本的な和服姿の肖像画から、「孔雀の扇を持つ裸婦」(大正11年)では、ゴヤの「裸のマハ」風のソファーの上に横たわる裸婦を描いた作品となっていました。同様に「梳る女」(大正15年)は、女性の肉感が強調されて描かれたルノアール風の作品、「サンルームの見える裸体」(昭和6年)は、マチス風の赤茶の床にピンク色のソファー、さらに奥の部屋に黄色のカーペットが敷かれた色彩の強い作品でした。画家が危惧していたように、フランスというか西洋美術の影響を受けて、それらを模倣しながら自己のスタイルを切り開こうとする苦悩の一端が肖像画には、垣間見えました。

 しかし、解説に書かれていた風景画、花の静物画については個人的には惹きつけられる要素があまり感じられませんでした。唯一印象に残ったのは、「蓮花」(昭和14年)で、一面が鮮やかな緑の葉で構成され、中に白い花と赤い花、つぼみがアクセントとして効いている絵で、夏の太陽の下で育まれる生命の伸びやかさを感じました。

小特集 和田千秋「障碍(しょうがい)の美術」

 作家のお子さんが重度の障碍をもって生まれてきたことを契機に「障碍の美術」という現代美術作品を制作することになったそうです。絵画作品は、子ども、若しくは母子像が描かれている、古典的なほほえましいものですが、対照的にインスタレーション(オブジェ)作品は、作家が詳しく書いている解説(文章作品)から「障碍」について、宗教、芸術、進化論などから考えさせる内容となっていました。解説については、今ひとつ良く理解できていない部分も多かったのですが、作家が前向きに取り組み、社会に対して障碍を問題提起していることが分かりました。福岡県美

福岡県立美術館 ~7/10

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 17, 2005

北海道・アルテピアッツァ美唄

 カッラーラ産の真白い大理石を素材とした現代彫刻で有名なイタリア在住の彫刻家 安田侃さんが、出身地の美唄に作られた「アルテピアッツァ美唄」へ行ってきました。今回が4回目の訪問となりますが、行く度に拡張整備され素晴らしい広場(公園)となっています。今回の散策ではちょっと早かったのですが、一部桜も咲き始めていまして作品鑑賞のみならず早春の季節感も楽しめました。

 入口から順にこの広場をみていきますと、まず様々な彫刻が置かれている「トリフォリの広場」あります。そこを過ぎますと大豆が発芽したようなフォルムを持った「帰門」が、この広場の中心として建てられています。さらに進むと、廃校となった学校の体育館を活用し大作品が収蔵されている「アートスペース」があり、その向かいには、丘陵の中に目立たぬように作品が置かれている「天翔の丘」があります。

 アートスペースのそばには、夏場は子供たちの遊び場となる丘陵を白大理石で構成した「水のステージ」がありまして、その丘陵をさらに登って行きますと「音の広場」に出て、緩やかな曲面を持った彫刻類にお目にかかれます。

 また、広場に戻りますと廃校となった校舎の2階が、小作品を収蔵している市民ギャラリーとなっています。(今回は、写真展が開催されていました。) この校舎の1階が幼稚園となっていまして、その入口にも安田さんの作品が置いてあり、子供たちにも親しまれているようでした。

 散策した経路に沿って左上から写真を掲載しています。

 入口 トリフォリの広場・真無 トリフォリの広場・天沐 帰門 水のステージ・天沐 アートスペース・地人 アートスペース・屋内 天翔の丘・天翔 天翔の丘からアートスペースを望む 意心帰 音の広場・妙夢 音の広場・天聖と天沐 音の広場・相響 市民ギャラリー(小品) 市民ギャラリー(市民) 幼稚園入口

アルテピアッツァ美唄

| | Comments (1) | TrackBack (1)

May 16, 2005

北海道・エゾヤマザクラ(二十間道路)

 静内の桜の名所、二十間道路へ行ってきました。今年の北海道は、5月上旬に積雪したそうで、例年より開花が遅く、現在が見頃となっています。そのため「しずない桜まつり」も当初より1週間延長の5/15までになっていました。

 二十間道路周辺のサラブレッドの牧場には、残念ながら防疫の為放牧していませんでしたが、静内までの往復道では有名馬を輩出したり繋養している牧場を多数見つけることが出来ましたので、別の機会にゆっくりと牧場巡りをしてみたいと思いました。

桜まつり 二十間道路1 二十間道路2

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 08, 2005

徳島・祖谷温泉

 ケーブルカーで渓谷まで降りる面白さと源泉かけ流しの露天風呂を楽しみに、ホテル祖谷温泉に日帰り入浴してきました。ケーブルカー

 ここの温泉は、ホテル館内の内湯とケーブルカーで行く別棟の露天風呂と2つあり、露天を利用するかどうかで日帰り入浴料金が変わるようです。また、ケーブルカー利用の際は、半券を切られますので、基本的には1回(往復)しか利用できないようです。

内湯(展望大浴場)

 お湯は、無色透明で大きな特徴もありませんでした。ここのお風呂は、かけ流しではないようです。また、展望大浴場と書かれていますが、渓谷の景色を眺めながら浸かれるようには、工夫されていませんでした。窓の外に目をやりますと時折ケーブルカーが通り過ぎていました。他に日帰り入浴の際には、露天風呂に洗い場がないので、こちらを先に入浴してシャンプーなどを済ませておくのがよいかと思います。

ケーブルカー

 単線で1つの車両がホテルと渓谷にある別棟の間を往復していました。片道5分くらいかけてゆっくりと川原まで降りてゆきますので、渓谷の新緑を存分に楽しめました。

露天風呂(渓谷の湯)露天風呂 渓谷の眺め

 渓谷にかかる橋を眺めながら露天風呂に浸かりました。お湯は、源泉のため白濁し、アルカリ質のぬるぬるした肌触りで良い泉質でした。また、湯加減が少しぬるいため、長湯でものぼせず、大勢の方が湯の中でくつろいでいました。かけ流しのお湯(源泉)も豊富に供給されていまして、十分に堪能できました。H祖谷温泉

ホテル祖谷温泉

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 06, 2005

和歌山・龍神温泉 下御殿

 熊野三社の本宮から高野山に抜ける途中で龍神温泉に立ち寄りました。とりあえず日帰り入浴できますと書いてありました下御殿へ行ってみました。龍神温泉は、日本三美人の湯のひとつになっているそうです。(詳しくは、下御殿HPでご確認お願いしたします。)

内湯「御座敷風呂」

 何も知らずに内湯の温泉へ行ってみますと、脱衣所から浴槽の中まで畳敷きになっていました。脱衣所や洗い場などの畳が耐水性化学繊維で、浴槽の中が吸水性化学繊維で出来ているそうです。この畳敷きのお風呂ですが、全体が薄緑色になっていることもありまして意外と落ち着きましたが、不思議な感覚も拭えませんでした。お湯の質自体は、匂いもなく、肌触りも意外とさらさらしていまして大きな特徴はありませんでした。

混浴露天風呂

 脱衣所から階段で降りてゆきますと露天風呂がありました。川の直ぐそばに作られていまして、囲い等もなく視界良好で景色を十分堪能できるようになっていました。(逆に言えば、周囲からも露天風呂が眺められるのが難点でしょうか。) 当日は雨が降っていましたが、湯加減もちょうどよく、旅の骨休めになりました。下御殿

龍神温泉 旅館 下御殿

| | Comments (0) | TrackBack (0)

May 05, 2005

和歌山・ホテル浦島

 那智勝浦にある南紀勝浦温泉 ホテル浦島に日帰り入浴に行ってきました。ここは、忘帰洞という大洞窟の温泉が有名なところです。

 このホテルへは車で乗り入れできず、港の桟橋から渡し船で玄関口まで送迎してもらいます。片道5分程度ですが、なかなか面白い体験でした。ホテルに到着した後、フロントで入館料(1000円)を支払うとタオルが貰えまして、お得な気分でした。(一般的には、この料金でタオルがつかないことの方が多いと思います。) また、温泉巡りスタンプ・ラリーができるようになっている館内の案内地図も、ここで入手できました。

 日帰り入浴できる温泉が6ヶ所ありますが、日中は全箇所が開いているわけではないようです。私が訪問した日には、忘帰洞と山上露天風呂が日中から、その他は夕方4時以降に開いていました。

 さて、入浴や休憩、食事をしたりと2時間半ほどかけて4/6ヶ所の温泉巡りが出来まして、大変満足しました。

山上露天風呂(狼煙の湯)

 スペースウォーカーと呼ばれる長いシェルター状のエスカレーターを登って山上館へ。話がそれますが、何故かスペースウォーカーの両脇には、印象派の複製画と平山郁夫のリトグラフが掛けられていました。先日東京近代美術館でみたゴッホの「夜のカフェテラス」も飾ってありました。さて、温泉の方は、全館に共通ですが色は白濁した硫黄臭がほどよくするアルカリ系のすべすべしている良い泉質でした。しかし、天気が良かったためか分かりませんが、湯温が高く長い時間は浸かれない状態でした。また、この露天風呂は山上にありますが、意外と風は吹いていなかったため、日光浴するには良い環境でした。

忘帰洞

 海の直近にある大洞窟温泉というイメージを強くもっていたため、実際に入浴してみると期待が大き過ぎたためか、海が遠くに感じられました。温泉の方は、大洞窟を生かして5ヵ所ほど浴槽があり、湯加減も様々ありましたので、お気に入りの場所でゆっくりとくつろげました。

磯の湯

 ここのお湯は、源泉のまま使用しているらしいのですが、他の温泉よりもすべすべ感があったり、硫黄臭が強いということもなく、色が透明だったことが違った点でした。

玄武洞

 こちらは、忘帰洞よりも小さめの洞窟温泉ですが、海に近くかつ海岸線に万座毛のようなくり抜かれた断崖もありまして眺めが良く、一番気に入った温泉でした。難を挙げますと、外の景色が良く見える海に近い浴槽は、湯の中に海草が混ざっているような状態でしたので、衛生面からあまりゆっくりと浸かる気分になりませんでした。H浦島

ホテル浦島

| | Comments (1) | TrackBack (0)

May 04, 2005

和歌山・串本応挙芦雪館

 テレビ東京の美の巨人たちで取り上げられていた長沢芦雪の「虎図」をみるために、本州最南端の串本町にある無量寺を訪れました。芦雪(盧雪)の絵に興味を持ったのが、昨年金毘羅さんで開催されていた「金刀比羅宮のすべて」展で力強く描かれた「鯉魚図」を巧いと感じましたのがきっかけでした。また、同展では、芦雪の師匠の円山応挙「遊虎図」をみましたので、虎の描かれ方を比較してみたいと思いました。

 串本応挙芦雪館は、2館に分かれていまして芦雪の「虎図」はどちらにも収蔵されていますが、本館が写真による複製画、収蔵庫にオリジナルがあります。収蔵庫は、オリジナルの障壁画を展示しているために、雨天時は作品保存の観点から見学できないため、訪問の際は天候に要注意です。

 さて、本館で印象に残った作品を挙げますと、3つの盃に子犬、馬、虎を題材にした絵を描いた応挙の「三ツ組盃」があり、中でも虎は、丸みを帯びた猫らしいものでした。芦雪「狗干、布袋、雀図」は、ずんぐりむっくりした犬がじゃれあう様子や、人形を持っているふくよかな布袋さんとねずみなどが描かれたほほえましい絵でした。また同じく芦雪「鸚鵡図」は、飼われているオウムが何か言葉をしべっている仕草を分割写真のような複数枚の組合わせ図になっていまして、動きが表現されていて面白いと感じました。

 収蔵庫では、仙人の浮上を水面下で支えている透き通るようなタッチで描かれた魚が印象的な応挙の「波上郡仙図」、美の巨人たちでも取り上げられていた虎図の裏面に魚を捕まえようとする猫が鋭く描かれている芦雪「巌上鶏図」、尻尾を巻いて今にも獲物に飛びかかろうと、しなやかに身体を弧に屈めた迫力ある虎が描かれた芦雪「虎図」、一枚の衝立の表面に猿回し師が描かれ、裏面に猿回し師から紐でつながれた猿が右下にぽつんと描かれている構成が面白い芦雪の「猿廻し図」や、墨を持ち勉強というよりは遊んでいるやんちゃで愛らしい学童とブタのような子犬がかわいらしく描かれた芦雪「唐子琴棋書画図」が印象的でした。

 全体を通しての感想は、芦雪の「虎図」のような大胆な迫力ある絵と「狗干、布袋、雀図」、「唐子琴棋書画図」のようなかわいらしい和やかな絵の二面性が楽しめました。応挙芦雪館

串本応挙芦雪館(テレビ東京・美の巨人たちHP)

・その他情報

 無量寺までの道(商店街からお寺までの約200m部分)が非常に狭く、車で訪問する際は注意された方がよいです。(苦労しました。)

 本文にも書きましたが、雨天時には収蔵庫の見学が出来ません。

| | Comments (0) | TrackBack (3)

May 03, 2005

和歌山・ホテル川久

H川久  和歌山・白浜温泉にある「美術館のようなホテル」と宣伝しているホテル川久のロビーを見学してきました。宿泊してみたかったのですが、オールスイートのため、予算的に断念しました。また、日帰り企画関係で調べてみますと、大阪の旅行代理店が日帰り昼食&入浴ツアーを催行していまして、その中で15分程度の館内見学がついているようですが、ホテルに電話で確認すると一般向けにはされていないため、こちらも断念しました。とりあえず、宿泊者・日帰り昼食&入浴者以外でもロビーにある喫茶室は利用できるとおっしゃっていましたので、今回は、3時のおやつにケーキセットをいただきに行ってきました。

ロビー  ロビーは、天井が高く、かつ柱・床などふんだんに大理石が使われていまして、美術館というよりは、貴族の館(お城)のような感じでした。ただしロビーだけでは、いまひとつこのホテルの装飾美が掴めませんでしたので、別の機会に館内見学が付いているツアーに参加してみたいと思いました。

ホテル川久

| | Comments (0) | TrackBack (0)

« April 2005 | Main | June 2005 »