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March 29, 2005

山口・「時間旅行」展

 山口情報芸術センター(YCAM)で開催されている「時間旅行」展という不思議なタイトルの展覧会へ行ってきました。このYCAMは、開館時間が21時まで(「時間旅行」展は20時まで)と一般的な美術館よりも遅くまで開いていまして、さらに入場無料で気軽に利用できることが特徴です。今回は津和野の帰りに立ち寄りましたので、夕方6時半頃YCAMに到着しましたが、十分に見学することが出来ました。

 さて、「時間旅行」展は、2003年3~6月に日本科学未来館で開催されたものが、中国、メキシコと巡回展示され、このYCAMに到着したそうです。山口に巡回した理由は、有名な数学者の広中平祐氏が山口大学学長の頃に学際領域分野として時間学研究所を設立し、その研究所が日本科学未来館で展示したときに企画協力したのが縁だそうです。

 また会場では、広いフロアに様々なものが展示されていましたため間誤付いていますと、トラベルナビゲーターというボランティアの方が順序良く説明してくださりました。また展示を良く理解するうえでも手助けしていただき、大変有難かったです。

 前置きが長くなりましたが展示テーマは、「タイムデザイン(時間のデザイン)」、「タイムスケール(時間の大きさ)」、「タイムズアロー(時間の矢)」の3つで、それに沿うように主にインタラクティブ、コミュニケーションアートの作品として展示されていました。換言しますと、一般的な美術館の展覧会は、一方的に見るだけで終わってしまいますが、ここでは作品を自分で触って、動かして、遊んで、そして上記の時間を構成する3要素を学習するように工夫されていました。特に時間は見えないために、心臓の鼓動や心拍から発せられる意識していない時間を視覚で体験できる「動物時間」、「心拍時計」などの作品や、時間の長さ、いわゆる間などを遊びながら体験できる「生命のリズム」「ディレイ電話」など、星から地球に届いている光や、相対性理論の重要な構成要素となっている光、並びに光速を間接的に体験できる「光の旅」「宇宙電波望遠鏡観測」「相対性理論で走ろう」など、常に時間が変化していることを音楽を通して聴覚で体験できる「ヴェクサシオン-コンポジッションインプログレス」など、様々に工夫されていました。

 多くの作品をアートとして楽しみながら体験することで、時間に関する科学的な事象も理解できる一石二鳥の展示で大変良かったでした。
YCAM
山口情報芸術センター(YCAM) ~6/19まで

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March 28, 2005

島根・安野光雅美術館

安野光雅美術館 津和野駅到着後、駅の直ぐそばにある絵本作家で有名な安野光雅さんの美術館へ行きました。ここの美術館の特徴は、何故か昔懐かしい木の長机の教室や図書館、プラネタリウムなどの学習設備が併設されていることです。今回は、絵よりもプラネタリウム目的で訪問しました。

 プラネタリウムでは、最初に安野さんが津和野の町の思い出や、この美術館の概要を説明してくださるビデオが上演された後、春の星座についてプラネタリウムを使って「春の大曲線」や「春の大三角形」などの説明がありました。その後、再度ビデオ映写に戻りまして「天動説と地動説」について、特に直感的に理解しがたい地動説の具体的事例を安野さんの挿絵で説明しながら、どちらが正しく感じるか解説していました。春の星座などは大昔に習ったきり、すっかり忘れていましたので久々に勉強になりました。

 絵画作品は水彩画が中心で、「津和野」「安曇野」などの素朴な風景を中心にした作品は、やわらかな淡いタッチで、「蚤の市」などの絵本挿絵は、シャープな線の細かいタッチで、それぞれ対象に合わせて描写方法を使い分けて描かれていました。

 全体を通しては、絵本や、昔懐かしい木造教室、小学生の頃夢中になった天体観察などが追体験でき、童心に帰った気分になりました。

安野光雅美術館
春の星座(ぐんま天文台HP)

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March 27, 2005

山口・SLやまぐち号

展望車SL走行中SLやまぐち号 今年も3/19からSLやまぐち号の運転が始まりました。全車指定席なので直前の予約が取れにくいと思っていましたが、月曜日に週末土曜日の指定状況をみどりの窓口で聞いてみると、意外にも席が残っていました。そこで、新山口(旧・小郡)-津和野間を乗車してきました。

 出発駅の新山口では、SLの発着する山口線ホームがレトロ調に仕立て上げられ、警備を兼ねてお見送りしてくださる駅員さんもレトロ調の制服を着用されて、これから始まる旅に対する期待を盛り上げる演出がされていました。私は、昭和風客車に乗車しましたので、昔懐かしい雰囲気に浸っていますと、「ボォーーー」という長い汽笛が鳴り、ホームの駅員さんが手を振ってくださる中、ゆっくりと出発しました。

 津和野までの道中は、出発直後に最近見かけなくなった駅弁の車内販売あったり、沿線で列車に手を振る多くの方がいらっしゃったり、途中停車駅毎に出発合図の汽笛が聞けたり、1000分の20という比較的きつい登り勾配にあるトンネル内に入ると、SLが多くの煙を吐いているために、煙が室内にも入り込んでほのかに煤の匂いを感じたり、トンネルを抜けた直後には、外の景色が煙で真っ白になり一瞬ホワイトアウトするなどの、SL旅情を十分に堪能致しました。

SLやまぐち号 ~11/27まで

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March 25, 2005

兵庫・ドレスデン国立美術館展-世界の鏡

 芦屋の後は、兵庫県立美術館へ行きました。お目当ては、フェルメールの「窓辺で手紙を読む若い女」を鑑賞することでしたが、その前にドレスデン国立美術館の膨大なコレクションに圧倒されて疲れてしまいました。また、比較的会期の始めなのが良かったかどうか分かりませんが、フェルメールが来ている割には意外と館内が空いていました。

 私は、ドレスデンという場所すら知りませんでしたので、この美術館の凄さを始めて認識しました。この美術館は、「数学物理サロン」「武具展示館」「アルテ・マイスター絵画館」「陶磁器コレクション」「コイン博物館」等様々な博物館群と膨大なコレクションがあり、今回の来日展では、それぞれの博物館から代表的な(といっても超一級品まで行かないような)コレクションが展示されていまして、その種類の多さとそれぞれの美しさに圧倒されていました。詳しい展示内容は、下記公式HPの「展覧会構成と主な出品作品」でご確認お願い致します。

ドレスデン国立美術館展(公式HP)
ドレスデン国立美術博物館HP(日本語)

 さて、お目当てのフェルメール「窓辺で手紙を読む若い女」については、題目通り部屋のコーナー(左側面が窓、奥が壁)に若い女性が光の差し込む窓辺に向かって立ち手紙を読んでいる情景で、一見すると平面的な構成となっていますが、実際にみますと女性と奥の壁との間に奥行があるように感じました。その原因を推定していきますと、絵の右下から左上にかけて、右手にあるカーテンの下部のしわ、左上にある赤いカーテンの位置で対角線が形成され、同様に、左下から右上にかけて左下にあるテーブルクロスの山と右手にあるカーテンの上部の重なり部分でもう一つの対角線が形成され、それらの交点に女性の頭部が描かれて、視線がそこに集まるような構成になっていると思いました。しかし、この絵の実際の消失点を左側の窓から推定すると、女性の頭部とずれて、右手にあることが視差による奥行の原因と思いました。
兵庫県美
兵庫県立美術館 ~5/22まで

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兵庫・よみがえった油絵 大橋了介作品の修復と再生

 引き続き芦屋市立美術博物館の展示について書いていきます。大橋了介についても今回訪問して初めて知りました。荻須高徳、山口長男、横手貞美とパリで佐伯祐三の影響を受けた作家ということを知りまして、佐伯ファンの私としては、非常に興味深くその作品を鑑賞することが出来ました。また、よみがえった油絵というタイトルに関しましては、ご家族が保有されている多くの作品が、キャンバスの木枠をはずし丸めて保存しているなど保存状態が悪いために、東京芸大大学院へ修復作業の実習教材として提供し、今回の展覧会を開けるくらいの作品がよみがえった(修復し返却された)ことに由来しています。

 さて作品の方は、佐伯祐三や荻須高徳と同種のパリ(若しくは近郊)の街角を描いたものが多かったです。各作品を佐伯と比較鑑賞していましたので、楽しめました。(欲を言えば、佐伯作品と並べて展示していただけたらと思いました。) 例えば、暗い青空と赤い屋根が対照的なモランの寺を描いた大橋の「村の寺院」は、佐伯の「モランの寺」を、街角にある茶色のレストランの壁に白、黄、赤の街頭ポスターが貼ってある「カフェレストラン」という大橋作品は、佐伯の広告シリーズなどと頭の中で比較していました。また参考資料的なものでは、夫人で画家の大橋エレナの「薔薇とピアノ」というルノワール的な赤系統でやわらかく明るい油絵や、モラン滞在時に佐伯祐三、荻須高徳、山口長男、横手貞美らと交友している貴重な写真が展示されていました。

 修復作品は、油絵そのものと、修復の過程を記録したファイルが同時に展示されていましたので、こちらも興味深く鑑賞することが出来ました。修復方法については、修復前に正常光、赤外光、紫外光での正面、裏面、斜めからの撮影後、不具合箇所を抽出し、カビなどは取り除いたり、絵具が剥がれた箇所を水彩絵具で補修することなどがファイルに記録されていました。

 全体としての感想は、大橋了介が私の好きな壁系の作風だったことと、油絵修復のプロセスが克明に示されていましたので、意外と楽しめた展示でした。
芦屋美博
芦屋市立美術博物館 ~4/10まで

<その他情報>
 1階にある歴史資料室では、「これなんやろ? ちょっと昔の生活道具」と題したレトロな家具、雑貨、電化製品などが展示されていまして、こちらもタイムスリップしたようで楽しめました。

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March 24, 2005

兵庫・震災から10年 米田知子展

 芦屋市立美術博物館のこの展覧会に関するHPを見ていましたら横浜トリエンナーレ2005に参加すると書かれていましたので、秋まで待たずに行って見ることにしました。

●常設展(1階での展示)
 米田知子展の前に1階では、震災をテーマに収蔵作品が展示されていました。福岡市美術館常設展でも見ましたデヴィッド・ナッシュの「内側・外側」という木の素朴な彫刻作品がホールの中央に飾られていました。この作品自体は震災をテーマにしたものではありませんが、作家の個展の際に来館し、展示中に震災にあいダメージを受け、その後修復して作家から寄贈されたというエピソードも添えて展示されていました。

 また、具体のコレクションで有名な美術館らしく堀尾貞治の「震災風景」が壁に飾られていました。この作品は、キャンバスで描かれ額縁で飾られているのではなく、ダンボールの上に置かれた画用紙に描かれていました。震災直後にダンボールを下敷きにして描いたかどうかわかりませんが、その展示方法と荒々しい筆致が震災の凄さを物語る生々しい作品でした。

●「伝えたいあの日」震災記録写真展
 震災直後に芦屋に住んでいる方がフィルム付カメラで撮った「被災者から見て記録しておきたいこと」の写真が展示されていました。甚大な被害を受けた家屋、炊き出しの風景、葬式の参列、雪遊びなど様々な写真がありましたが、風景よりも人物を中心とした写真が圧倒的に多く、それが報道写真との違いかなと思いました。

●震災から10年 米田知子展
 米田知子さんについては、今回初めて作品を拝見しました。展示は、震災直後の神戸周辺を撮影した白黒写真が10枚1グループとして、10年経って復興途中であったり復興した芦屋市内の風景を撮ったカラー写真が8枚1グループとして、対比するようになっていました。

 まずは震災直後の白黒写真ですが、見せたい風景、事物などにのみピントが合い周辺がボケている技巧的に凝った作品が4点ありまして、乗り物の窓を見ている少女越しに島を捉えた「震災地・淡路島」や、「レコード・灘」、「引き出しとクスリ・元町」や、震災直後の持ち出し荷物から落としてしまったと思われる運動会の写真とその地面を捉えた「写真、灘」でした。また、全体がシャープなピントで震災風景を記録した作品が6点展示されていまして、「靴底、長田」、商店街の飾り付けの造花が散乱した「商店街、長田」、建物の一部が崩壊した「神戸市役所、三宮」、「西洋窓、北野」、「瓦礫、須磨」などでした。

 震災から10年後のカラーの作品群は、全体がシャープなピントで撮影された普通にある都市風景と感じられますが、キャプション(題目)と合わせて見ますと印象が全く変わるものでした。例えば、手前に広い草むらがあり遠景に団地が写っている新興住宅地ならばどこにでもあるような風景ですが、その題目が「空地Ⅰ(市内最大の仮設住宅跡地から震災復興住宅をのぞむ)」でして、現在草むらになっている部分には、10年前は仮設住宅が並んでいたことが想像されました。同様に、どこにでもあるようなベンチ・遊具・大きな木がある公園風景の題目が「公園(避難所跡地と市内最大の被害を受けた地域)」、この展覧会のパンフレットにも使われている机など何も置かれていない教室の窓と床を撮った写真が「教室Ⅰ(遺体仮安置所をへて、震災資料室として使われていた/芦屋)」、川の両岸に並んだ近代的なビル群が夕日に照らされ、川の中央にある島には、黄色い服を着た少年が遊んでいる都会にある牧歌的な風景が「川(両サイドに仮設住宅跡地、中央奥に震災復興住宅をのぞむ」などとキャプションが強く、それによって現在の風景を見ながら過去も想像し重ね合わせて見てしまう作品でした。

 その他、震災関係の諸資料が展示室内で自由に閲覧できるようになっていました。

芦屋市立美術博物館 ~4/10まで

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March 21, 2005

岡山・奈義町現代美術館

 建築家とアーティストがコラボレーションして作品=空間を作った素晴らしい美術館と兼ねてから噂を聞いていました奈義町現代美術館へ行ってきました。建築家は磯崎新 氏、アーティストは、宮脇愛子、荒川修作+マドリン・キンズ、岡崎和郎の各氏が担当し、それぞれ大地、太陽、月を象徴した展示室になっています。

<大地> 磯崎新、宮脇愛子「うつろひ」
 「うつろひ」は、ワイヤーフレームがアーチ状になっている一種の彫刻作品です。風などによってワイヤーフレームが揺れることで、たえず変化する(うつろう)作品となっています。ここでは、屋内外に分かれて展示されていました。屋外では、神社の玉砂利くらいの大きさの石が敷き詰められた池の上に設置されて、ワイヤフレームは風でたなびかなかったものの、水面が軽く波立って揺れていましたので、変化する反射光がワイヤフレームに光の「うつろひ」効果を発揮していました。それと対照的に屋内に設置されたワイヤーフレームは、風でたなびくこともなく、水も張られていないため、窓からの入射光以外に移ろうものもなく、単なるワイヤフレームになっていました。作家の意図は、はっきりしませんが、屋内外でうつろう時間のスパン(長さ)を表現したのかなと感じました。

<太陽>
 磯崎新、荒川修作+マドリン・キンズ「遍在の場・奈義の龍安寺・建築的身体」

 階段以外の床面は平らな部分がなく、常に不安定で身体へ負荷がかかるような構造になっていました。別室に展示されていたこの作品についてのドローイングや哲学的な考察から、「身体への負荷=日常忘れ去られた重力の影響を魂から揺り起こすこと」が重要だそうです。螺旋階段を上がって筒形の展示室に入ると、正面から陽が差し込み白色に輝き、背面は黒く塗られ光を吸収し、筒の左右両側には龍安寺の石庭が湾曲して作られ、筒の上下には湾曲したベンチやシーソーが対称に置かれ、補色の関係を持つ赤線(地面)と緑線(空)が引かれている構成になっていました。良く理解できていないのですが別室展示の哲学的考察によると、このような作品を体験することで考え方などが反転する機会になるらしいです。

<月> 磯崎新、岡崎和郎「HISASHI - 補遺するもの」
 展示室を一見すると、白いレンガを模した壁面が楕円の長手方向で2つに分けた半楕円状の空間になっているところに、両端から光が差し込みHISASHIとベンチが置かれた室内を明るく照らしている、単に綺麗な部屋だと思いました。しかし室内に入り土で作られた床面を歩くと、その音がジャリジャリと反響する構造になっていました。白い壁面に設置されたHISASHIそのものは音響効果などに意味を成しているようには思えませんでしたので、それが補遺するものと命名された理由かなと考えました。副題に「休息のためにHISASHIとベンチが与えられたとせよ。」とありましたので、石製のベンチに腰掛けますと、反響音が無くなり冷えた静かな空間になりました。人の、動と静で部屋の雰囲気が変わる不思議な空間作品でした。
Nagi_moca
奈義町現代美術館
館内の作品は上記HPで体験することが出来ます。

<その他情報>
 美術館までは、上記HPに書かれたアクセスを参考に、岡山-津山間をJRで、津山からは中鉄バスで行きました。
JRは、3/1にダイヤ改正がありましたのでHPの時刻表と異なっています。
また、バスについては、ダイヤ改正していないので、HPのまま利用できました。
このため、JRとバスの接続が悪くなっている時間帯もありますので、要注意です。

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March 19, 2005

広島・草間彌生展 - 魂を燃やす8つの空間

 比治山アートプロジェクトを鑑賞後、全国を巡回している草間彌生展が広島市現代美術館へ来ていましたので、見に行きました。アートスケープ学芸員リポートの記事によりますと、巡回している各美術館で副題が異なり、それぞれの切り口で展示されているそうです。広島の副題は、「魂を燃やす8つの空間」というもので、8つのカテゴリに作品を分類し、それぞれを1つの部屋に展示していました。

<1.突起の部屋>
 「The Man」というその名の通り男根状の突起に”やかん”が、ぶら下がった作品からも想像できますように、様々なオブジェに男根を連想させる白色や銀色の突起が沢山ついて、鑑賞者を視覚的に脅迫する作品類でした。中でも、「死の海を行く」はボートに突起がついた作品で、数年前に東京都現代美術館で開催された草間彌生展にも目玉として出品されていたものでした。また、変り種としては、金色のバラの花がついている「フラワーシャツ」という作品もありました。

<2.絵画の部屋>
 「無限の網」などの絵画の部屋で、平面的な網が色彩や網の密度差、規則的な線の導入などによって遠近感や立体感が演出されていました。また、それぞれの網(絵画)をwindowsの壁紙を並べたようにした場合には、どのような立体感が考えられるのだろうかと推測しながら鑑賞していました。

<3.映像の部屋>
 水玉模様をつけた赤い服を着た作家がニューヨークの公園内で、これまた水玉模様をつけられた馬に乗りながら池までいく「SELF-OBLITERATION(自己消滅)」という、パフォーマンス作品でした。以前丸亀の猪熊弦一郎美術館で開催された草間彌生展で上映されていた映像作品よりもインパクトの少なくおとなしいものでしたので、今ひとつ前衛的な面が見られず残念でした。

<4.植物の部屋>
 植物の部屋の前に小品の部屋があり、濃色の青に赤く浮かぶ太陽の様な円形が描かれた静寂を感じさせる「不知火」という作品が、川端康成記念会蔵になっていまして文豪も所蔵していたのかなと思いました。植物の部屋では、「南瓜」という黒い水玉模様を持った黄色い様々な形をした南瓜のオブジェが6x8個棚に並べていました。今まで直島のベネッセアートサイトや福岡市美術館で大きな南瓜のオブジェを見てきまして、その姿形は同一のものと思っていましたが、色々な形があることは新たな発見でした。また、「再生の時間」という黒い水玉模様を持った指のような円錐状の曲がりくねった赤いオブジェが森の木のように沢山並べられたインスタレーションは、植物そのものではないですが生命感のある作品でした。さらに、「天の川」という網目の絵画作品は、赤く太い線と青く細い線で描かれていまして動脈、静脈の血流をイメージする躍動感がありました。

<5.バルーンとミラーボールの部屋>
 ミラーボールは、多数並べた「ナルシスの庭」という代表作が展示されていました。バルーンは「水玉脅迫」というクサマトリックスでも展示されていました赤い水玉を持った白いピーナッツ形状をしたものが浮かんでいました。

<6.ミラールームの部屋>
 コンクリートの床に、少ない展示物で非常に殺風景な部屋になっていましたが、これはキュレーターさんがミラールームの無限感と対比させるために演出したそうです。その効果もありまして、赤い突起がミラールーム内で無限に広がる「終わりなき愛」や、ハート型の鏡に縁取られた赤いライトによってハート型の奥行のある光を鏡面に放つ「ゴットハート」が、雑念なく鑑賞することが出来ました。

<7.ブラックライトの部屋>
 「I'm Here, but Nothing」というブラックライトに照らされた食卓や本棚に水玉模様が怪しく光る不思議な世界でした。題名の通り草間の初期のポスターなどが貼ってありました。ここだけは、草間スタジオが私的に撮影することを許していました。私は知らずにカメラを持ち込まなかったので、記念撮影できませんでした。残念でした。

<8.暗い部屋>
 ちょっと強引な分類だと思いますが、どちらかというとミラールームの部屋に近い作品です。一つは、クサマトリックスでも展示されていました「天国への梯子」という梯子の上下にある鏡の効果により、無限に梯子が繋がっている作品でした。二つ目は、「水上の蛍」という作品で、下面は水面で、それ以外の面が鏡で囲まれた空間に様々な色の電球がぶら下がり鏡と水面の反射の効果で蛍のように無数に光っている部屋の中に鑑賞者が一人ずつ入り体験するものでした。他の作家の似たような作品ではベネッセアートサイトの角屋にある宮島達男の暗い家の水が張られた床面にデジタルカウンターが動いている「Sea of Time '98」と比較すると、草間の作品は静かで秋のような季節感を感じさせるものでした。

 全体を通しては、各部屋には同系統の作品が展示されていましたので、それぞれ比較しやすかったのが、良い点でした。残念な点は、この作家がどうのような活動をしてきて、どのような作品を生み続けているのかという思考のプロセスが、今回の展示では捉えにくかったでした。
広島市現代美
草間彌生オフィシャルサイト

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March 16, 2005

広島・比治山アートプロジェクト

 ひろしま美術館の後、広電に揺られて比治山下電停まで行きました。比治山公園内にある広島現代美術館までの坂道を上がっていきますと、なにやら心地よいポコポコ音が聞こえてきました。何の音かなと思って探っていきますと、比治山スカイウォーク周辺に設置された「比治山アートプロジェクト」であることが判明しました。

 まずスカイウォークの周辺では、新田和成さんの「みんなのあーと」という万国旗のように布をぶら下げたインスタレーションがありました。また、エスカレータの乗換場所や、スカイウォークから美術館までの小径のところどころに、松本秋則さんの「音の風景(広島編)」という心地よい音を出す竹のオブジェが展示されていました。

 晴れた日に訪問しましたので、非常に心地よい体験が出来ました。 
スカイウォーク周辺竹の楽器1竹の楽器2美術館前ボテロと
広島市現代美術館 ~3/27まで

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March 15, 2005

広島・ひろしま美術館

 ひろしま美術館常設展へ行ってきました。今回訪問したきっかけは、全館常設展示されているために、有名なヨーロッパ絵画のみならず日本の近代絵画を含むほぼすべてのコレクションが見れるためです。気になった作品について、展示テーマ毎に書き留めたいと思います。

<ロマン主義から印象派まで>
 印象派前後では、パステル絵画の色彩が綺麗で、かつ構図的にも素晴らしい作品が多かったでした。具体的には、ミレーの「薪拾い、夕陽」や、手前に刈入れを行っている農夫と遠景に農場を描いた「刈入れ」や、やさしい表情の婦人の横顔が印象的なマネの「灰色の羽根帽子の婦人」、タライにかがむ女性を背後(お尻)から眺めた力強い構図のドガの「浴槽の女」です。その他には、青色の背景で黒服のベルト・モリゾーの顔が映えて見えるマネが描いた「バラ色のくつ(ベルト・モリゾー)」や、小品ながらも代表的なルノアールの肖像絵画のような「麦わら帽子の女」、丘陵で貴族が乗馬をして遊んでいるところを描いたドガの「馬上の散策」などがありました。

<新印象派と後期印象派>
 新印象派からはシニャックの点描で描いた作品が2点展示されていました。一つは、港とヨット風景の「ポルトリュー、ブーヴェルロー」と、それより2倍くらい面積が大きな作品でかつ大きな点で構成された「パリ、ポンヌフ」がありました。後期印象派では、農夫の茶色の顔とスーツがその人となりを表しているセザンヌの「坐る農夫」や、ゴッホのオーヴェル=シュル=オワーズ時代の作品で曲がりくねった太い筆使いの「ドービニーの庭」、青い空を背景に岩場に立つ青白いペガサスがドラマチックなオディロン・ルドンのパステル画「ペガサス 岩上の馬」、ムンクの一般的な肖像画の「マイスナー嬢の肖像」などがありました。

<フォーヴィズムとピカソ>
 まずはラウル・デュフィの「エプソム・ダービーの行進」という作品が展示室の入り口付近にありました。エプソム・ダービーとは、一般的に英国ダービーと呼ばれている最も格式のあるレースで、ダービーディ当日の正装した紳士の社交場としての華やかさと新緑で美しい競馬場が描かれた作品でした。ヴラマンクの「雪景色」は、鉛色の重たい空と雪が溶けかけ茶色に汚れた道が力強い線で描かれている北国の空気を感じる絵でした。また、マチスの「ラ・フランス」は、小品ながらも椅子に座る婦人像が単純化したフォルムで描かれているマチスらしい作品でした。最後に、青の時代のピカソの「酒場の二人の女」は、場末の酒場に居る女が寂しく描かれていますが青の色調のため、美しい作品となっていました。

<エコール・ド・パリ>
 ここでは、ローランサンや藤田嗣治などの作品があるのですが、個人的にはあどけない表情の女をやわらかいタッチで描いたパスキンの「緑衣の女」や、目に瞳がかろうじて確認できるモディリアーニの「青いブラウスの婦人像」などが好みの作品でした。また、シャガールの2点の作品は、色彩が綺麗でした。一つは「私のおばあちゃん」で、青い空間の室内に赤、黄色に部分的に染められた頭巾を被ったおばあさんが犬と腰をかけているカラフルな絵でした。二つ目の「河のほとり」は、青い色調でシャガールらしい構成物の馬、恋人が描かれた作品でした。

<日本の近代美術>
 企画展示室を使って日本の近代美術作品が展示されていました。中でも佐伯祐三の一枚のキャンバスの表裏両面にそれぞれ「風景」「裸婦」が描かれてた作品が気になりました。特に「裸婦」の方に、暗い室内の手前に裸婦が、その窓越しにモランの寺と推測される風景が描かれていました。その他では、三尾公三の「残照」「森の卓」が、青い背景の手前にこちらを見る眼差しや白い階段状のオブジェやマネキンの首、手が置かれているテーブルが描かれたシュールかつクールな絵でした。
PDR_0895a
ひろしま美術館

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March 14, 2005

愛媛・北条温泉 - 天然しお湯 -

 国道196号線の北条市街の旧道を通ると、2週間ほど前に「天然しお湯」と看板の出たお風呂屋さんがあることに気付きました。大三島のマーレグラッシアで海水風呂のタラソテラピーを体験して以来興味がありましたので、先週末行ってきました。

 北条温泉は、名前とは異なり銭湯でした。このため料金も、一般銭湯の300円と格安でしお湯(海水風呂)を体験できました。風呂場は、中央の湯船が普通のお湯ですが、その他の湯船は、しお湯またはしお水になっていました。このしお湯には、「しお湯」と「しお水」と書かれた蛇口が常時開放して一種のかけ流し状態になっていることや、お風呂にはジャグジーがあることなどで、かなり気分良く浸かることが出来ました。入浴後は、塩分のお陰で肌がすべすべになった感じがありました。

*追記('05/5/22)*

今月末で閉店されるそうです。理由は、しお湯のため浴槽の寿命が短く、設備投資分を回収できないからだそうです。

*追記('05/6/20)*

潮の香りの天然温泉 シーパ MAKOTOの記事は、こちらに書きました。

北条温泉
天然しお湯 北条温泉 

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March 12, 2005

東京・愛と孤独、そして笑い 展

 東京の美術館めぐりの最後は、東京都現代美術館(mot)で毎年若手作家を紹介する展覧会の「mot anuual 2005 愛と孤独、そして笑い」展へ行きました。今年は、女性作家10名で構成された内容となっていました。展覧会のチラシの解説を読みますと、テーマの「愛と孤独」の部分が現在の社会的な閉塞感を示し、「そして笑い」の部分が未来に対しての希望のように読み取れました。

 さて展示の中で現在までの社会的な閉塞感を表したものとしては、古ダンスの各引き出しの中に家族の秘密が書かれた文とインスタレーションで構成した嶋田美子の「箪笥の中の骨」や、手前のスクリーンに1940年代の穏やかな家族の集合写真を、その背後では戦争に向かっていく日本の様子を重ね合わせて投影した出光真子のインスタレーション「直前の過去」、家事・雑用などから開放され雨傘を持って団地内を躍り回る主婦をテレビのワイドショー的に仕立てたビデオ作品とインクジェットの巨大ポスターでインスタレーションした岡田裕子の「SINGIN' IN THE PAIN」がありました。また、閉塞感とはいえないものの、澤田知子の「School days」は、高校の記念集合写真を組み写真で表現したものですが、その生徒・先生を作家ご本人がすべて演じています。その生徒の表情には、おすまし、ぶりっこ、上目使い、下目使い、明るい、暗い、緊張、ゆるみなど対立表現されていました。

 閉塞感を表さず、かつ未来的でもなく中立的で美しいと感じた作品としましては、濃紺にボケたタッチでやわらかい人物像が描かれたイケムラレイコの「黒に浮かぶ」「黒の中」などの絵画や、ナイフと狐(ケダモノ)と少女が描かれた鴻池朋子の「knife life」、手前からほのかな光が当たっているものの、黒いシルエットで人物の線を強調したオノデラユキの「Transvest」の白黒写真シリーズがありました。

 未来に対しての希望を表したものとしては、癒し系でかわいいキャラ的な綿引展子の「かがやく真昼」などの絵画や、現在の特定の事象を総括し言葉や文字の力で伝えるイチハラヒロコの「一生遊んで暮らしたい。」などの作品、溝口彰子O.I.C(オーガナイザー、インタロキュータ、クリティック=取りまとめ、橋渡し、批評)の「私の愛する男は私の中で射精する。精液が体の中を流れて行く。いつもこの瞬間、一番、生きているのだと思う。」というタイトルの下に制作された筒状の赤色光が点滅するオブジェと男性の吐息音で構成したインスタレーションがありました。

 全体を通しての感想は、戦争や秘密といった過去を批評する考えさせられる作品から、ナンセンスによって現在を笑い飛ばそうとしている楽しいものまで様々な個性が集まっていまして、見所の多い展覧会でした。
PDR_0884a
東京都現代美術館 ~3/21まで

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March 09, 2005

東京・ おたく:人格=空間=都市 展

 昨年大変話題になりました第9回ベニス・ビエンナーレ建築展「変容」の日本館「おたく展」の帰国展訪問のため、世田谷美術館のある砧公園から東急線を乗り継いで代官山まで行き、そこから徒歩で恵比寿ガーデンプレイスへ向かいました。お昼過ぎでしたので、「おたく展」が開催されている東京都写真美術館訪問前に、麦酒記念館のティスティングカウンターへ立ち寄り、コップ一杯250円という格安の値段でギネスとヴァイツェンを飲み干しました。

 さて、ほろ酔い気分で美術館へ向かいましたところ、「おたく展」はすでに大盛況でして展示室へ入場するのに長蛇の列が出来ていました。展覧会のコンセプトは、「おたく」という人格を持った人々が「秋葉原」という街に集まり、電気街からおたく街へ都市機能が変容しつつあることを、「おたく」そのものを展示することで感じてもらうことらしいです。

 実際に「おたく」そのものと思われる、ポスターや、レンタルショーケース(の中の様々な本、グッズ、フィギュア)、コミックマーケットで販売している本、漫画など私にとって興味のないものばかりが展示されていました。興味をもてたものの中に、海洋堂の食玩もありましたが、数が少なく中途半端な展示となっていました。一番感心しましたのが、精神科医の斉藤環氏と美術家の開発好明氏の「おたくの個室」という作品で、性別・年齢・職業が異なる18名の「おたく」の方々の部屋をミニチュアで再現したものでした。各部屋の本やビデオの多さ、置かれ方、映像機器などから部屋の主(あるじ)を垣間見ることができました。また、今回サンプリングされた18名の方の職業に大学院生が多かったこともイメージしていた中高生が中核となっているおたく層と異なり以外でした。

 全体の感想としましては、昨年から反響が大きかった展示でしたので期待していたのでしたが、「おたく」に興味がなく、その世界・作品背景が理解できないものにとっては、肩透かしされた内容でした。また「おたく」そのものは、建築・現代美術とも相容れない関係と感じました。
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東京都写真美術館

「おたく:人格=空間=都市」(国際交流基金のHP)

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March 08, 2005

東京・瀧口修造 夢の漂流物

 世田谷美術館で開催されている「瀧口修造 夢の漂流物 同時代・前衛美術家たちの贈り物 1950s~1970s」展を訪問しました。瀧口修造に関しては、2年くらい前に東京国立近代美術館の「旅」展で展示されていた詩や絵などで構成した手製のリバティ・パスポートくらいしか知識がなかったのですが、今回の展覧会パンフレットに書かれている副題「◎ひとりの美術評論家が育んだ前衛美術家たちとの交流の軌跡◎」に惹かれて見ることにしました。昨年から今年にかけて開催されている「マルセル・デュシャンと20世紀美術展」、「フルクサス展」、「マン・レイ展」などを見学した後でしたので、これらの前衛美術の流れと瀧口修造が制作したり蒐集した個々の作品との関連が理解できましたので、興味を持って鑑賞することが出来ましたし、また非常に楽しい経験でした。

 さて、展覧会の内容ですが、作品数が膨大で消化不良気味なので、絞って書きたいと思います。まず最初に氏の書斎写真が並べられていまして、本棚や床に積まれた沢山の書物に囲まれて生活されているところなどから、評論家・詩人といった姿と氏の人となりが思い浮かびました。次に、氏が制作した版画「私の心臓は時を刻む」という峡谷、谷間のように感じる線で構成された抽象作品が多数展示されていました。氏は、これらの抽象絵画(版画)作品と詩を一冊の手のひらにのるような小さな手作り本に纏められていまして、その一つの形態として「リバティ・パスポート」などがありました。

 国内・海外の多くの美術家たちからの贈り物の中では、加納光於、大岡信の「アララットの船あるいは空の蜜」という謎めいた題目かつ、下段に独楽、球、筒、手、ハートなどの様々な形、上段に望遠鏡のような筒を持ち、水の入った容器に詩が書かれている不思議なオブジェがどのような意図で制作されたのか興味を持ちました。また、瀧口修造、中西夏之、武満徹、岡崎和郎、荒川修作、多田美波、赤瀬川原平、加納光於、野中ユリの9作家が9つのオブジェを箱にパッケージした「漂流物 標本函」が、ヨーゼフ・ボイス調の作品でその時代感があり、それぞれ印象に残りました。

 マルセル・デュシャン関係では、移動美術館的な「トランクの箱」や大ガラス制作方法が書かれている「グリーンボックス」を蒐集されていました。それらに関連して、大ガラスの検眼図を立体的なオブジェとして制作した瀧口修造、岡崎和郎の「檢眼圖」、並びにそのコンセプトが書かれている瀧口修造の手作り本「檢眼圖傍白」がデュシャンへのオマージュ的な作品で、面白く感じました。

 全体としての感想は、展覧会の副題のコンセプト通り交流の軌跡としての多くの作品に触れ、瀧口修造が敬愛した現代美術の一端を掴めたと思っています。

世田谷美術館世田谷美術館 ~4/10まで

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March 07, 2005

第42回 報知杯弥生賞 - 観戦記 -

 中山競馬場では朝からスポーツ報知の号外が配られたり、昨年は11時過ぎまで売れ残っていた指定席が10時前には完売したりと、ディープインパクトが参戦したため意外と盛り上がっていました。しかし、コース脇に数日前に降った雪が残っていまして、外はかなり寒い一日でした。弥生賞当日のレースについて、ダートが終日「重」で、午前は硬く決着したり、午後の一部が大きく荒れたりと展開が読みにくかったのですが、芝は「良」で、朝から硬く決着していました。

 さて、弥生賞のパドックですが、注目の3頭、ディープインパクト、アドマイヤジャパン、マイネルレコルトをはじめ各馬とも落ち着いて周回していました。ディープインパクトの毛並みが光り輝いていて、体調が良さそうだなとは感じましたが、他の2頭に関しては、そこまで感じられませんでした。「止まれー」の合図があり騎手騎乗後、マイネルレコルトのみ地下馬道へ誘導馬より先入りしました。

パドック

ディープインパクト
ディープインパクト

 返し馬時にアドマイヤジャパンは、2頭並んでいる誘導馬の間に割って入って邪魔したりする幼さが見られました。しかし返し馬時の走法ではディープインパクトをはじめとして、アドマイヤジャパン、マイネルレコルトの3頭ともにアグネスタキオンの返し馬に感じたような軽いフットワークなのに大きな跳びでスピードが出ているように感じがられませんでした。返し馬後の輪乗りについては、寒かったので観察していませんでした。

 レースは、弥生賞にありがちな前半1000mがスローになり、4コーナーまでの展開は、後方待機していた武豊ディープインパクトが3コーナー手前のバックストレッチから4コーナーにかけて大外を廻り徐々に先団へ進出、横山典アドマイヤジャパンが、終始先行しラチ沿いを通る経済コースで進出していました。直線では、先頭を走っていたダイワキングコンを内からアドマイヤジャパンが交わし伸びましたが、ゴール手前で外から来たディープインパクトにクビ差交わされての2着となり、朝からの馬券傾向と同様に硬い決着となりました。

出走直後

 全体の感想ですが、武豊騎手の場合は、本番の皐月賞前に末脚の威力と距離を計るために後方から競馬してクビ差とは言え優勝したことが、まずまずの結果だったのではないでしょうか(過去アドマイヤベガの弥生賞時には、差し切れずに2着でした)。ただし今回の結果から、ディープインパクトについては、一部新聞に書かれているようなアグネスタキオン級に感じられませんでした。また、横山典騎手については、後方からの競馬が多いですが、今回は先行して経済コースを通る巧い騎乗が目立ったと思います。

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March 02, 2005

三重・鳥羽水族館

鳥羽水族館 セントレアから一区間名鉄の急行に乗り、りんくう常滑駅で下車。そして、新しく出来た伊勢湾フェリー航路で鳥羽まで向かいました。今回の訪問先は、港の直ぐ傍にある鳥羽水族館です。

 私の不確かな記憶ではIHS工房さんの「水族館非公式ガイド」の読者アンケート「お勧め水族館」で1位になったのが、鳥羽水族館であったと覚えています。今回訪問した理由は、この水族館が、どういった点で人を惹きつけているのか確認してみたいと思ったからです。
海獣プール
 さて、本題の感想ですが、水族館のHPでも大きく取り上げているコーラルリーフダイビングという人工珊瑚礁の水槽については、期待していただけに実際に見ると小さく感じちょっとがっかりでした。珊瑚礁から黒潮の魚については、沖縄の美ら海水族館の方が水槽の規模が大きく楽しめる内容となっています。HPなどからは期待していなかったのですが、意外と楽しめたのが海獣(アザラシなど)の水中観察プールでした。プールの奥にいるアザラシなどが観察窓際に人間を見つけると、こちらへ向かって水中をミサイルの様に猛スピードで泳いでくれるので迫力がありました。今回訪問して一番感心したのは、マナティーやジュゴンといったずんぐりむっくり系(正確には海牛類)の希少動物に常時会えるようになっていました。特に雌ジュゴンのセレナは、写真のようにアオウミガメのかめ吉とじゃれあっていまして、とても可愛らしかったです。

じゅんいちセレナとかめ吉
鳥羽水族館

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March 01, 2005

愛知・中部国際空港 - セントレア -

見学者デッキ 今話題の中部国際空港(愛称 セントレア)へ行ってきました。テレビ・新聞等の報道の通り非制限区域の3Fにあるスカイタウンや見学者デッキは、見物客などで大盛況でした。今回は、スカイタウンにある展望風呂「宮の湯」で浸かろうと思っていたのですが、土曜朝11時の時点で1時間以上待ち状態でしたので、あきらめました。見学者デッキは、無料でかつ広々していますので、飛行機を眺めるのにお勧めの場所でした。

 対照的に空港としてのセキュリティーゲート、ボーディングブリッジ等の国内線の制限区域内が人もまばらで、この空港の先行きが大丈夫かなと思うような状況でした。また、制限区域内は通路やトイレなどもユニバーサル・デザインされていますので空港としては利用しやすくて良いと思いました。
ミュースカイ
 中部国際空港(セントレア)
 

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